星になった女優と、猿になった・・・

《神田沙也加さん急死 札幌のホテル高層階から転落》 https://news.yahoo.co.jp/articles/b1268e134c16a237748a13c2f55acb05177aad21

 このニュースがネットでも地上波でも衝撃をもって伝えられている。神田正輝さんと松田聖子さんの娘として生まれて、経済的、社会的なことを考えればこれほど恵まれた環境もないだろう。親の七光りと遺産だけで充分に楽しく暮らしていけるのだから。しかし沙也加さんはそれに甘んじることなく、自身の素質を開花させ歌手として女優として声優として活躍をしていた。

 沙也加さんが亡くなられた札幌には主演ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の公演で来訪されていた。ワシャはオードリー・ヘップバーンの「マイ・フェア・レディ」が大好きで、かつ舞台好きなので、それが観られるなら行ってみたいと思っていた。さすがに札幌までいけないけれど、沙也加さんの好演でロングランになれば、どこかで観られると計算していたが、当てが外れた 。

 それにしても、環境的にも素質的にも恵まれた女性、それも第一線で活躍している人がどうして、こういとも簡単に「死」を選んでしまうのか?竹内結子さんの自殺の時にも、それが不思議でならなかった。それほど人の心の闇というものは深いということなのだろうが、人の幸福というものは金や名誉ではないということなんでしょうね。

アナと雪の女王」の劇中歌「生まれてはじめて」の透き通るような歌声は素晴らしかった。それだけに惜しまれてならない。魂はすでに空に駆け上がり星になってしまったのかなぁ。素敵な歌姫のご冥福をお祈りします。

 そういった人間的な深い悩みとまったく無縁なのが、今も空を飛んでいる。

《「地球はマジで丸いし、青い」 前沢さん宇宙からSNS》

https://www.chunichi.co.jp/article/384090

 ワシャは貧乏人ですよ。だからやっかみや僻みが多分に入っていることは否定しない。でもね、金持ちが自分の持っている金を何に使おうが、実のところ興味がない。高級外車を乗り回そうが、別荘を建てようが、それは金があるんだからどうぞご自由に。

 だから、前沢氏が宇宙旅行に100億円を費やしても、とくになんとも思わなかった。だって、そもそも苛酷な訓練を受けて宇宙空間(とはいっても地球の皮の部分)に行くことに、大して魅力を感じないからね。

 そんなわけでニュースもとくに拾ってまで読むことはせずに過ぎていたんだけど、イスラム思想研究者の飯山陽(あかり)さんとジャーナリストの有本香さんの発言を聞いて「プッ!」と吹き出してしまった。

 お二人はこのニュースを引いたんですね。 《宇宙に滞在中・前澤さんに単独インタビュー「自分の眼で見ないと」》 https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4426443.html

《日本の民間人として初めて国際宇宙ステーションに滞在している実業家の前澤友作さんが、JNNの単独インタビューに応じ、「自分の目で見ないと物事は分からないと改めて感じた」と語りました。》

 これについて飯山さんは「金持ちがなにをしようと勝手ですけど、一方で宇宙に行く前に会見した時に『私が宇宙に行くことで、皆さんにも宇宙を身近に感じてもらいたい』と言ったわけですよ。でもね、普通、誰も100億円持っていないから、身近じゃないから、という話なんですね。で、宇宙に行ってみて何を言うかと思ったら『自分の目で見ないと物事は分からない』と言う。それって『100億円を払ったオレには分かるけど、お前ら100億円ねえからお前らには分かんねえだろう』という貧乏人に対するマウンティングしてんの?と感じてしまった」と言われた。

 これに対して有本さんがこう応じた。

「すご~い値段の高い自分探しをしているな・・・と思いました」

 マウンティングをされた貧乏人のワシャは、中日新聞が掲載したこの写真

https://www.chunichi.co.jp/article/384090

国際宇宙ステーションに滞在中の前沢友作さん」という写真を見て、ワシャはある記憶をよみがえらせた。星野之宣2001夜物語』(双葉社)のプロローグである。ある生命体が宇宙へと進出していく。それと、この写真の前沢氏がリンクしたのだった。はい、僻みのイヤミですよ(笑)。