道交法遵守の諍い

 今日の昼のことである。流星号(自転車)に乗って、飯を食いに出た。昼食後、近くのブックマーケットに立ち寄り、そこから凸凹商事に帰社の途中、幹線道路、向かって右の歩道を走っていたら、前からでっぷりと肥えたジャージ姿のニーチャンがケッタ(自転車)でこっちに向かって来るではあ~りませんか。

 ワシャは歩道の左側(車道側)に寄せて走行している。そうこうしていると前からやって来るニーチャンも左側(車道側)に寄せて向かってくる。ニーチャンから見れば、進行方向に向かって右側ということになる。

 ワシャは道路交通法に則って自転車の走行をしている。法63条の4第2項「普通自転車通行指定部分がない場合は、歩道の中央から車道寄りの部分を徐行して通行しなければならない」となっているので、ワシャもニーチャンも遵法しているわけだ。  しかし、このまま真っ直ぐに進むとワシャとニーチャンは正面衝突をすることになる。この時の回避方法を道路交通法は明記していない。つまり譲り合いの精神ですれ違えということなんだろう。

 ワシャはニーチャンに譲ろうと思ったんでヤンス。ところがニーチャンがワシャから見て右側に避けてくれたので、ワシャは真っ直ぐ走行した。ワシャも避けていたら、正面衝突になってしまうもんね。

 すれ違いざまに会釈をしようと思った刹那、ニーチャンは「バカじゃないのか」と呟くようにワシャに言った。なんの無礼だ?避けたのが気に入らないなら真っ直ぐに突っ込んで来いや。それならそれでワシャも負けへんで。

 ワシャの反射神経はいい。「バカじゃないのか」の0.5秒後、「バカはお前だ!」と、これは反対側の歩道まで聞こえるくらいの大声で応じた。ニーチャン、びっくらこいたようで、ちょこっとふらついてやんの(笑)。体格のいいニーチャンだったので、自転車を停めて何か言って来るのかと、停まって待っていたら、振り向きもせずに走り去ったのだった。

 ううむ、どうやら体格では負けていたが、根性はワシャの方が優っていたようじゃ。めでたしめでたし。