小津忌に葬送

 今朝、友人の母上の葬儀があった。こういった時期なので「香典及び参列はご辞退させていただきます」とのことだったが、それはそれ。ワシャには近しい男であり、その御母堂のお式でもあるので、迷惑になるかもしれないが、早朝から喪服を着こんで、流星号で葬儀会場へと走ったのだった。

 そこは小さな葬儀場で、さらにソーシャルディスタンスとやらで、椅子が間引いてあるので、30人が座れるかどうかという狭さ。友人は凸凹商事の執行役員であるし、人望も高い男なので、通常であれば200~300人の会葬者があるだろう。しかし本人の性格もあって、簡素な式を全うした。

 喪主の挨拶がよかったねぇ。母上は俳句を嗜んでおられ、病室で詠まれた句についての触れた挨拶に、ワシャの回りの女性方は、すすり泣いておられましたぞ。 葬送の儀は、このくらい静かな方がいい。義理で居並ぶお歴歴などはそもそも必要ないし、その地域にいるからというだけで、顔を出す政治家が厚かましく上座の席に座るなんざぁ、故人の冥福を祈っているのか、テメエの厚顔を売りに来たのか解りませんぞ。

 ということで、式は1時間弱で終了し、ワシャは霊前に深々と一礼をすると、流星号で去って行ったのである。なんまんだぶなんまんだぶ。