今朝の朝日新聞「折々のことば」。
《世界中の人がお前を悪いというなら、世界中が間違うとる。》
漫画家の西原理恵子さんの『洗えば使える泥名言』(文藝春秋)から採っている。鷲田清一氏、たまにはいいものを拾うじゃないか(笑)。
この言葉は、西原さんが、高校を強制退学になった日に、血のつながりのない父親が言ってくれた名言だそうな。西原さん曰く「とにかくキチガイみたいな人でしたから。ただ、普段めちゃくちゃやっているくせに、そういうことも言うってのがキチガイの恐ろしいところでね」。
でもね、生きていく中で、こういった全幅の信頼を置いてくれる人の存在というのは大きい。社会的には破たんした義理の父親でも、この時期の西原さんにはしっかりとした支えになっている。
西原さんの一連の作品を読むと、劣悪な環境ですら、そこを生きのびれば必ずやその人の人格形成のプラスになるものなんだなぁ~と思わせてくれる。