今朝の朝日新聞社会面。《共産 東海で退潮傾向 県議選愛知再び0、三重1減》という見出しがあった。
日本共産党は政党として、色合いをずいぶんと変えてきてはいる。カメレオンがその肌合いを周囲の環境に合せるように、時代や大衆の志向性をキャッチして勢力を伸ばしてきた。
しかし日本共産党が、全世界にきわめて恐ろしい災禍を残した「コミンテルン」の日本支部から始まっていることを忘れてはならない。毒蛇の子供は毒蛇なのである。見た目をどう変えても、牙には毒が仕込まれているのである。
ドイツでは、共産党はナチスと同様に、自由と民主主義を破壊する全体主義の政党、独裁政治を招く政党と見なされ、設立を認められていない。
現実に中国共産党は一党独裁だし、北朝鮮もまったく「民主主義」でも「人民共和」でもないことは誰もが知っている。
近現代史研究家の福冨健一氏が『日本共産党の正体』(新潮新書)の中でこんなことを言っている。まずは国際政治学者のズビグネフ・ブレジンスキーのこの言葉を引く。
「二〇世紀における人類の共産主義の遭遇ほど、無意味で大きな犠牲を引き起こしたものはなかった」
そりゃそうだ。共産主義体制に起因する死者の数は1億人とも言われている。チベットやウイグルでは、さらにその数が増え続けていることは周知のとおりである。
その上でこう続ける。
《日本で共産党が定着している背景に、共産主義について多くの人々が無関心なこと、日本共産党が国会議員、地方議員、党員、関係団体を有し共産主義が日本社会の様々な組織に広く浸透していること、共産主義や共産党批判には勇気がいることがあげられます。》
共産党が国会で多くの議席を持っている先進国は日本だけである。アメリカでは共産党は非合法組織なのだ。
東海地方で「退潮傾向」があるならば、それはけっこうなことではあるが、朝日新聞内にもかなり「浸透」しているので、統一地方選後半に向けての同志への発破がけだとすると、笑って見過ごすわけにはいかない。