朝から地元のボランティアに駆り出されて、日記を書いている暇がないのじゃ。
また昼過ぎにでものぞいてくだされ。
午前9時40分、藁にまみれてよぉ。握力がなくなった。
いやー地元の神社の注連縄づくりに、朝も早よから駆り出されていたのだ。午前9時40分の「藁にまみれてよぉ」は、休憩時間に藁の中で「iPad」から送信したものである。
もち米の藁が神楽殿にちょうど一杯分が保存してあって、それを町内の有志によって、全長7mほどの注連縄を2本縒るのだそうな。
ワシャに割り当てられた仕事は藁叩きだった。藁の根に近い部分を藁打ち木槌でひたすら叩く。根元を潰すことで藁をしんなりさせて、編みやすくするという。そういえば岐阜のバアチャンが草履を編む前に藁を叩いていたっけ。そんなことも知らずに何十年も生きてきた自分が情けなくなった。そしてバアチャンが納屋の隅で藁打ちをしていた木槌がこれほど重いとは……。
30分も藁を打っていると握力が落ちてくる。仕方がないので、利き腕の右手から左手に持ち替えて、トントントントン日野の2トンと打ち続ける。これを1時間半ほどやっただろうか。
それから境内の石柱を使っての注連縄作り。これが大の大人が14人がかりの作業となる。まず藁を縒る係が3人、これが重労働で寄り係にはさらに3人の交代要員がつく。その縒り係3人に適量ずつ藁を手渡す係が3人、ワシャは優男なので、この手渡し係に任命された。さらに藁の根元を揃える係が2人と、縒り上がった注連縄から飛び出している藁を鋏でカットする係が2人、これに総監督が1人という陣容である。
注連縄を2本作って時計を見たら正午になっていた。