昨日、読書会。課題図書は、加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社)である。
9月27日の日記
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20180927/
にも書いたけれど、この本は2009年に単行本を購入している。そして書庫のどこかには必ず差してあることは間違いない。このタイトルなら絶対にブックオフに出すことはないからね。ずいぶん探したんですよ。でも見つからなかった。
仕方がないので、ネットの「e−hon」でこの本を検索し、目次を確認する。
序章 日本近現代史を考える
1章 日清戦争―「侵略・被侵略」では見えてこないもの
2章 日露戦争―朝鮮か満州か、それが問題
3章 第一次世界大戦―日本が抱いた主観的な挫折
4章 満州事変と日中戦争―日本切腹、中国介錯論
5章 太平洋戦争―戦死者の死に場所を教えられなかった国
9年前に一度は読んでいるのだ。目次を見ればなんとか思い出すのではないかいな。そう考えたのだが、甘かった。まったく記憶にない。ううむ、こうなったら推測するしかないか。
まぁ「日本近現代史」ということだから、ワシャ的には一番得意なところではある。日清戦争、日露戦争についても、着火にいたる背景や、その時点での国際状況、戦争の経緯、終結後の国家間相関図の変化などは、一応頭の中に入っている。第一次世界大戦は、教科書程度のことしか知らないけれど、日本は脇役で、ほんの通行人くらいのことだったので、大丈夫だろう。満州事変から日支事変あたりは、このところコミックの『龍』42巻を読み込んでいたのでなんとかなる。大東亜戦争は、ワシャのもっとも得意とするところで、緒戦から終戦までの師団の配置から、戦艦の動きまできっちりとシミュレーションすることもできる。
だけど、さすがに手ぶらでいくのは不安なので、書庫の棚から高校の世界史Bの教科書『詳細世界史』(山川出版社)を出してきて、第13章の「アジア諸地域の動揺」、第14章「帝国主義とアジアの民族運動」、第15章「二つの世界大戦」の3章を念のため読んでおく。
おかげでなんとか読書会についていくことができた。めでたしめでたし。
ニュースをひとつ。
《熊本市議問題、英でも報道=「束縛社会」と批判》
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181002-00000007-jij-eurp
熊本市議会のお騒がせ市議(たまたま女性)の話である。このバカ市議、議場であめをなめなめしながら質問に立ったそうな。これは女性、男性を問わず、礼儀としてやってはいけないことである。通常の生活に落とし込んでごらんなさいよ。例えば、なにかの契約をしようと交渉しているときに、相手があめをなめていたらどうでしょう。事業中に先生があめをなめながら講義をしていたらどうでしょう。居酒屋で店員があめをなめながらビールを運んできたらどうでしょう。
イギリスの左翼メディアは、「議場であめをなめている程度のことで退場させるとはなにごとか」と市議会の対応に怒り、日本を「柔軟性を欠いたエチケット、規則、上下関係でがんじがらめに束縛された社会」と貶める。
そしてこのアホが、子連れで議会に出ようとして退席を求められた一件も含めて報じ、「首相が『女性の活躍』を提唱しながら、職場の男女格差解消で日本が他の先進国に大きく立ち遅れている」と糾弾するが、すべてが的外れな指摘ですな。
議場にはマナーというものがあって、どうしてものど飴をなめなければ声が出ないというのであれば、議長にそのことを伝えて許可をもらえばいいだけのこと。
アホな議員から、日本を「束縛社会」とまで言い切る英国メディアの不勉強さはいかばかりであろうか。