卑怯な顔

 ある程度の年齢に達すると顔というものはその人の生き様のようなものを映し出す鏡になってくる。例えば石原莞爾である。
http://www.ndl.go.jp/portrait/datas/355.html?cat=30
 日本陸軍の名将で、東條英機とまっこうから対立して閑職に回された。おそらく東條ではなく石原が陸軍内で権力を握っていれば、大東亜戦争はまったく別の展開をしたものと考えられている。
 この人の写真は多く残っているが、どれを見てもいい顔をしている。軍人の頃は冷徹な参謀として、晩年は高僧のような風貌を見せた。一国の首相になっても下町の町会長のような東條とはずいぶんと違う人だった。

 このところ悪い顔がテレビに登場するようになった。日大の理事長とか日本ボクシング連盟の会長とか。この人たちがいいのか悪いのかは今後の推移を見守りたいが、それにしてもだ、顔が悪すぎる。安物のやくざ映画の組長でもあるまいに、ボク連の山根さんでしたっけ、サングラスに金の時計って、趣味悪すぎではないかいな。そして、役員席でテメーだけ革張りの黒い椅子、他の役員はパイプ椅子に座らせるって、どういう意識でそんなことをやらせられるのか。その待遇に甘んじられるのか。普通の神経の持ち主なら「やめてくれ」と言うと思うのだけれど、「俺様は別格で豪華な椅子に座る権利がある」とでも思ったんでしょうかね。

 ワシャの言っているのは顔の良し悪しではない。年齢を重ねると顔に知性と品性が出るということを言いたい。残念ながら、日大の理事長もボク連の会長も、己の権力を守ることに汲々としていたがために、自らの知性、品性を涵養する暇がなかったんだね。この手の下品な顔を持つ奴らは共通していて、不利になると雲隠れするという傾向を持っている。要するに卑怯者ということだ。

 卑怯と言えば、ソウル地裁が「テコンVぱくり説」を否定した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180801-00000072-asahi-int
以前から韓国のロボット「テコンV」は、日本の「マジンガーZ」のパクリと言われ続けてきた。まぁ顔の部分が若干違うけれど、全体の印象はまったく同じで、これほど工夫のないパクリもなかなか見られない。ソウル地裁の言い訳が笑える。
《胸部の赤い板状の部分が分離したマジンガーZに比べ、テコンVは分離していないV字形だと指摘。「外観上、マジンガーZとは明確な違いがある」と退けた。また、「テコンVはテコンドーを採り入れておりおり、日本文化に基づいたマジンガーZのキャラクターと違いがある」とも説明した。》
 そもそもテコンドー自体が日本の空手をぱくったものでしかない。朝鮮が併合されていた当時、半島で「テコンドー」なるものをやっていた朝鮮人は皆無だ。戦後になって、朝鮮人が日本の空手を学んで、韓国にもどって「空手」じゃなくて「テコンドー」という名前で始めて、空手がうかうかしている間に世界に喧伝し、オリンピック競技にしてしまったといういわくつきのものじゃないか。パクリのまたパクリ、ここまで来ると見事だわさ(笑)。
 でもね、そうやって見ると、なんだかテコンVの顔もいじけているように見えてきた。