馬鹿二題

 昨日のBSフジの「プライムニュース」に自民党野田毅衆議院議員が、立憲民主党長妻昭氏、希望の党古川元久氏とともに出演していた。ううむ、野田氏にとってはなかなか不利な並びだなぁ。画面で見ると野田氏の耄碌したのが丸わかりになってしまったのじゃ。しようがないよね。長妻氏56歳、古川氏51歳に対し、野田氏はまもなく76歳になる。ビジュアル的にも20歳差はいかんともしがたい。その上、こういった話し方をする人が時おりいるのだけれど、語尾に「ね!」をやたら付けるのである。常に相手に同意を求めるというか、「オレの話は道理がとおっているだろ」と上から発言をする人に多い口癖。これが耳に障る。
 話題は「税金」だったが、長妻氏や古川氏の切れ味のいいまとまった話をさえぎって、「ね!ね!ね!ね!」と口走りながら、中途半端な論旨で、話を曲げて自分の都合のよい方向に展開しようとする。でも、キャスターの反町さんもそのあたりを見透かして、厳しく論理矛盾を突いてくる。しかし野田氏、懲りずに前の話とは矛盾することを平然と長々と主張を始めるから、長妻氏も古川氏も半ば呆れて聞いている。
 なにしろ「ねねねね」言いながら、正論を話す長妻氏や古川氏に、野田話をおっかぶせて邪魔をする。論点のずれた持論を語る、騙る。
 野田氏も昔は優秀だった。東京大学法学部を卒業して大蔵省に入省。頭はいいはずなんだが、永年にわたって族議員親中派財務省シンパとして陣笠をやっていれば、脳味噌も腐るか。
 そして寄る年波のせいか、話すときにやたらと体が動く。芯が通っていない。これでは見た目が大切な 政治家としてはいかがなものだろうか。
 今回の総選挙前に引退しておくべき議員だった。久しぶりに御損顔を拝見し、そんな印象を持った。

 ああやっぱりニュースになったか。
《IQ150岩永徹也がプレバト俳句で過去最低の「5点」》
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20171214-OHT1T50182.html
 岩永君、とても頭がいい。それは周囲も認めているが、なんといっても自分自身がそう思っている。おそらく「プレバト」から出演依頼があって「俳句を一句つくってください」とオーダーが出たときに、「ああ17文字のあれね」と己の力を過信してしまった。そして俳句の「は」の字も知らないまま、自慢の頭脳にまかせて適当にひねった。
「雪弾み 芽と花の咲き スプリング」
 夏井いつき先生はこの句に激怒した。季語が「雪」「芽」「花」「スプリング」と4つも並んでいる。これは俳句を根本的にバカにしている。そして「芽と花の咲き」が「目と鼻の先」、「スプリング(春)」が「スプリング(温泉)」に掛けてあること、これも実に作為的で己の知識誇りが透けて見える、極めて下品なものといっていいだろう。
 俳句のことを知らない、それは仕方がないだろう。しかし、知性派で売っているなら、頭がいいことを鼻にかけるなら、少しくらいは勉強しようよ。初心者向けの入門書を一冊読むだけでこんな愚作は絶対に作れない。「季語」という大原則も知ろうとしないで、こじゃれることばかりを考えてしまう。IQ150に自惚れる前に、もう少しその首の上についているものを使って考えてから番組出演をしろ。