春、吉野の宴

 昨日は楽しい宴であった。
 何年か前に、ちょっとしたイベントごとがあって、そのイベントを盛り上げるためにチームを編成した。社の有志が十数人、自費でワシャのもとに集まってくれた。通年にわたるイベントは大成功で、同じキャラクター製品を扱う知多半島のライバル会社からは「ワルシャワは許さん!」とか「夜、街を歩くときは気をつけたほうがいいぞ」とか脅されたものである。今は散り散りになってしまったが、その危険な時代を共有したメンバーが集まって、酒を酌みながら久闊を叙した。
 先日、たまたま自宅の書庫の整理をしていて、古い資料が出てきた。このメンバーを集めた時の企画書である。イベント実施時の格好などがワシャの拙い絵で描いてあったりする。メンバーはみんな懐かしがってくれた。ただし写真がない。不鮮明なコピーはあるが、カラー写真がワシャの手元にはなかった。仲間に確認をすると、少し前に関連部門の事務所の整理をしたときに、そのイベント関係の写真が大量に発掘されたそうな。しかし、現在の係長がまったくそのイベントに関わっておらず、ということは思い入れもなく、それらの写真類はことごとく廃棄されたという。あの華やいだ時代を記録した写真がないのは、少しばかり残念ではあるが、記録より記憶に残したほうが鮮明に残る。集ったみんながいい思い出にしていてくれればそれでいい。
 てなことで、ちょいと飲み過ぎた。