田崎史郎氏の講演会

 驚いたのは、東京都庁の会議室だった。14日夕方の都議会運営委員会理事会の会場となった会議室だ。委員らが長テーブルに10人ほど座っている。末席に舛添知事と副知事らがひかえる。その映像の中にクリスタル製の重そうな灰皿が、隅の脇テーブルに3つ4つ積んであるのが映りこんだ。おいおい都庁ではまだ会議室に灰皿を常備しているのか。都議会の偉い人がタバコを吸っているのか。
 先般の代表質問、一般質問、今回の集中審議を見ても、都議会議員はもっと優秀な人材がそろっているものだと勝手に思いこんでいた。だが質問の内容、語彙、言葉の操り方など拝見するにいたって「大したことはないんだ」と認識した。地方の自治体の議員に友人、知人は多いけれど、よほどそちらのほうがレベルが高いと思った。おそらく都議会ほど大きくなると小回りが利かず旧態依然としたまま固まっているのだろう。

 昨日、とてもタイムリーな時局講演会が地元の商工会議所で開催された。講師は、平日の昼の番組「ひるおび!」のコメンテーターをやっている田崎史郎氏(時事通信社特別解説委員)である。
 田崎さんは言う。「いま舛添バブル。あちこちの番組や雑誌からコメントを求められるし、地方講演に行くと、大盛況になる」
 まさに昨日の講演会もいつもの会場の壁を取り払って、250人くらいは座れるようにしてあった。いつもの講演会なら150人程度なのだが、さすが「舛添効果」である。
 田崎氏の話で記憶に残ったものをいくつかメモしておく。
〇約束を守らない政治家は評価されない。「みんなの党」代表だった渡辺喜美衆議院議員は、決めたことを自宅に持ち帰って嫁に話すと、翌日には覆ってしまった。これでは「渡辺は信用できない」ということになる。どうも妻から家庭内でDVを受けていたようだ。
〇政治家は口約束の世界。それをいったん破ってしまうと終わり。
〇政治家の判断基準は「情」と「理」。
〇「ひるおび!」と、同じ時間帯にやっている「ヒルナンデス」の視聴率はどちらも5〜6%だった。それが舛添問題が浮上してから、「ひるおび!」が11〜12%。完全に「ヒルナンデス」を食っている。
〇細かい視聴率の調査をすると35〜49歳くらいまでの女性の視聴率が増えている。このあたりの層を敵に回したことが舛添さんの致命傷になる。
〇舛添さんは36時間以内に辞める(すでに17時間くらい経過しているので、あと20時間足らずか)。
〇舛添さんの子供が二人いるのだが、すでに警護対象になっている。
 また、バカが意味のない脅しをかけているんだろう。間違いを指摘するのはある程度やむを得ないが、こういった極端なことに落ち込んでいくバカは本当に害悪と言っていい。
 まだまだおもしろいことを言われていたが、出勤時間がきてしまった。その続きは明日にでも。