抗日70周年のお笑い

 正確には「中国人民抗日戦争・世界ファシズム戦争勝利70周年」。
 まず言いたい。記念式典の映像を見ていて、臭い立つような「ファシズム」を感じた。変形ファシストが「ファシズム勝利」って、わけがわからない。
 ファシズムの定義は難しい。
ファシストの運動は通常、国家の利益を推進するために、社会的干渉を是認する」
 支那中国などはまさにこれだよね。
ファシストの思想は、『私有財産は、個人の利益の前に共同体の利益を確実にする』そのための規制が行われる」
 結局、中共は共同体の利益をまた党員個人の利益にしてしまっているけどね。
ファシズムにおいては、国家が、国家の強さを保つために暴力の実行や戦争を行う意思と能力を持つ」
「強力なリーダーシップと単一の集団的なアイデンティティを必要とする有機体的な共同体」
 いろいろあるんだけど、支那中国にはどれもフィットするでしょ。「一党独裁」、「全体主義」を加えれば、支那中国こそがファシズムであり、ファシズムファシズム戦争に勝利したって、悪い冗談にしか聞こえない。
 記念式典を見ていると、ファシズム国家の北朝鮮のものとどちらがどっちなのか、その酷似に笑ってしましましたぞ。違いは、まぁ支那のほうが金と暇がかかっているくらいかなぁ。
 ロシア、カザフスタンをはじめとする10か国の軍隊がパレードに参加し、皇帝様の閲兵を受ける。完全に朝貢じゃないか(笑)。
http://jp.reuters.com/article/2015/08/23/us-china-military-idJPKCN0QS0YM20150823?rpc=122
 もうひとつ興味深いことがあった。記念式典のパレードに当たり、軍隊の通る道路に面した住宅や事務所の窓は完全に閉められたのである。当局から「窓を開けるな!窓から覗くな!」という強いお達しが出たのだそうな。
 おいおい、全体国家は簡単でいいねぇ。お達しひとつで人民は当局の言うとおりになるんだ。
 と言いながら、そういうことは、日本でも70年前にやっていた。正確に言うと78年前だ。吉村昭戦艦武蔵』にこうある。武蔵の進水式の日のことである。
《海岸線一帯には、人垣のように警戒隊・憲兵・警察署員を配置して市民の漢詩に当たらせ、それら警戒に当たる者たちも、進水の定刻には、海面に背を向けて艦の姿を眼にしないように命令を受けていた。》
《海岸に並ぶ家々には、強引な方法がとられることになっていた。家族は、一人残らず家に閉じこめ、その上雨戸をたてさせ、窓にはカーテンを引かせる。そして警戒隊員を一戸に数名ずつ配置させて、住民たちを厳重に監視させる》
 同じことやっているでしょ(笑)。
 要するに彼の国はあの頃から進歩していないのである。進歩していない一党独裁軍事大国が海洋進出をすると言い切っている。
「新型国家関係を積極的に構築していく」
 と、頭目も言っている。これは21世紀になってようやく動き出した国際秩序を、また支那共産党を中心に構築し直すということに他ならない。
 これだけでも「安保法制」の重要度が解ろうというものである。バカが国会前で「安倍シネ!」とか言っているようだが、そんな幼稚なレベルの話ではない。歴史的にも日本が危機的な状況にあることを認めないと、次の世代はチベットウイグルの辛酸を舐めることになる。
 笑っている場合じゃない。