彼岸過ぎ

 街のあちこちに曼珠沙華が咲き誇っている。季節はまちがいなく秋色におもむきを変えつつある。

 さて、昨日の日記で佐高信さんの新刊について触れた。そこで「中身はスカスカなんでしょうね」なんてことを言ったが、本も読まずにそういうことを書くのはどうだろうと考えた。思い直しはしたが、やっぱり1200円はもったいないし……。
 お!ひらめいた。そういえば佐高さんが安倍さんについて書いた本がどこぞにあったような……。
(只今、本の捜索中)
 ありましたぞありましたぞ。株式会社金曜日が出版している『安倍晋三の本性』という本である。この中で佐高さんが「安倍晋三の本性」題して対談をしている。もちろん内容はスカスカで、読書家として有名な俳優の児玉清さんが「安倍さんを支持する」と言ったことを聞きつけて、それだけで「児玉清という人を見損なった」と断じてしまう。自分が嫌っている人物に好意をもつ人間は嫌い……という小学生並みの発想は相変わらず健在だ。
 読み進めると解るのだが、児玉さんが安倍さんに好意をもった理由は「安倍がいろいろなジャンルの本を読んでいるから」だと佐高さんが開陳している。おそらく児玉さんが安倍さんを好きな理由はそれだけではないと思うが、佐高さんはなんの根拠もなく断定する。
 そして安倍さんが読書家であるところは認めつつ「でも、自分に批判的な本は、絶対読んでいない」とこれまた論拠もなく言い切ってしまう。この軽率さがまともな人たちから馬鹿にされるところなのだが、佐高さんはまったく気づいていない。
 こんなことも言っている。
森喜朗のアホさ加減、小泉のいい加減さ、そして安倍のソフトな狡さでファシズムが完成する」
 おそらく佐高さんはファシズムの何たるかをご存じない。「軍国主義」くらいの意味で使っているとしたら大笑いだ。ファシズムとは、一党独裁で党が国家の上位にある体制のこと。イタリアファシスタ党、ドイツのナチス党、ソ連共産党中国共産党などのことである。議会が機能していて、民主党日本共産党(笑)が存続する限り、ファシズムにはなりえない。
 佐高さんの限界が日本のサヨクの限界なのかもしれない。ううむ、やっぱり『民主主義の敵は安倍晋三』を買うのはやめておこう。

軍国主義」嫌いな佐高さん、このニュースはどう見るのだろう。
http://news.livedoor.com/article/detail/9281006/
 人民解放軍の少将が「既存の人民解放軍の3分の1の兵力で勝てる」と言ったそうな。そりゃそうでしょ。陸海空あわせて150万の兵員がいる。3分の1で50万ある。それだけで自衛隊の総員の倍である。それではちっとも自慢になっていないんですけど。精鋭50万を極東に張りつけた場合、その他の長大な国境線をどうしていくのか。ウイグルチベットも日本からもっとも遠いところにあるんですよ。
 佐高さんと同じように「日本軍国主義の復活」とか言っているが、自分のところが軍拡路線を推し進める「一党独裁」ではないのか。なんでも言えばいいというものではない。
 佐高さんは安倍さんや反論をしない知識人の嫌味ばかりを言っていないで、彼の国に対して批判をすればいいのだが、辛口ならぬからっきしへたれの口なので支那中国には言わないわなぁ。