我が意を得たり

週刊朝日」の5.8-5.15合併号。週刊誌は基本的に読みたい記事が2つあれば購入する。この合併号は、グラビアが中村勘九郎七之助だったので、まず1つ。そしてこの号から「司馬遼太郎の言葉」という新連載が始まった。これは内容確認のためにも買わざるをえまい。もうこれで「買い」は決まりなのだが、もうひとつワシャに気になる記事があった。
團十郎 勘三郎 三津五郎 亡き後 歌舞伎界を支える花形スターたち」である。フリーランスの坂口さゆり氏のレポートなのだが、基本的に現状の歌舞伎界を背負う中堅花形たちへの応援メッセージと解していい。ちなみに中堅花形とは、グラビアの勘九郎七之助勘三郎の義弟の橋之助獅童市川染五郎猿之助尾上松緑菊之助片岡愛之助のことである。
 彼らの今後について、演劇評論家の長谷川浩氏の話を記している。
「亡くなった3人(團十郎勘三郎三津五郎)は、昭和歌舞伎を支えていた大立者、具体的に言えば十七代目の勘三郎、二代目尾上松緑、六代目中村歌右衛門、七代目尾上梅幸から直接教わった最後の世代。その3人がいなくなってしまった。中堅の花形たちがぜひとも教わりたかった3人が抜けてしまったことで、芸の伝承がうまくいかなくなる恐れがある」
 
 当代きっての見巧者と言われ(笑)、推測ばかりで文章を書くことで有名な作家の岩下尚史氏は、「相次いだ名優の死によって空いた穴はすぐに埋まるから心配するな」と言っていた。う〜ん、心配は「空いた穴」ではなくて、長谷川さんの言う「芸の伝承」なのである。ワシャもその点を危惧しているのだ。
 岩下氏のことは以下でも触れている。とても楽しい(自分で言うか)岩下論なので、お暇なら見てよね〜。
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20130423
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20130526