「太秦ライムライト」は名作かもしれない

太秦ライムライト
http://uzumasa-movie.com/
が効いている。また観たくなっているのだ。香美山とさつきに逢いたくて仕方がない。
時間が経過するとともに映画がワシャの中で熟成されたのだろうか、8月30日の日記
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20140830
の時点よりも、さらに高い評価をしている自分がいる。予告編を見ていて泣いてしまうんですよ(笑)。映画を観て、その後にまたスクリーンでその映画を観たくなる映画というのは久しぶりだ。「燃えよドラゴン」以来かも知れない。
 ユーチューブで舞台挨拶を見た。そこで福本さんはこんなに謙虚だ。司会者から「主演をされてどうでしたか?」というような質問を投げられ、それにこう応じる。
「いえいえ、主演なんてとんでもない。コンペ観ていただいたと思うんですけれども、ホントに私一人が足を引っ張ったような状態で、ホントに監督や皆さんにご迷惑をかけて、ボクが主演でよかったんかいなと……。つくづく今でも反省して、ホントに自分のだらしなさに、50年もやってきてこんなもんかいや。自分でも観るたんびに粗が出てきて……」
 どうです?福本さんは主演なのに「主演なんてとんでもない」って言ってしまうんですよ(笑)。これが変な謙遜ではなく、本当にそう思っておられるところが凄い。謙遜する言葉にウソがない。福本さんは本物である、そういうことなのだ。ウソばかりがまかるとおる世間である。いやいや世間のせいにしてはいけない。胃が痛むほどの作り笑いやお愛想を言って世を渡っているのは己自身だった。だからこそ福本さんのような存在が一服の清涼剤として感じられる。
 福本さん、他にもこんなことも言っておられた。
 司会者が「撮影中、印象に残ったシーンは?」と尋ねた答えがこれだ。
「とにかくボク、芝居ができませんので、監督よろしくお願いしますという中でやってきまして……監督、ありがとうございました」
 また「殺陣のシーンの福本さんが印象に残っているが、そのシーンで気を付けたことは?」という質問に対して、
「いえいえ何も考えてないです」
 と答える。司会者泣かせですね、福本さん。
 何度も何度も頭を下げる福本さんの人柄がにじみ出ている舞台挨拶だった。「ライムライト」「舞台挨拶」で検索すると出てきますので聴いてみてくだされ。