議員不祥事

 市町村議会議員の不祥事が出た。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140723-23132444-webtoo-l02
 青森県田舎館村の議員3人が、愛知県西尾市に視察においでなさったとさ。視察先は大阪府と愛知県、えかくまた遠ぐまで来んさったべや。わざわざ青森県がら来たのに「1時間」の視察もねえでは、あんつか醜態(みばわり)ばてな。
 津軽弁はよぐわがんねがら、標準語にもどすべぇ。

 好角家として、この議員の気持ちも分からないではない。せっかく名古屋場所のやっている愛知県に行くんだから、相撲の故郷とも言える青森県人としては、大相撲に行きたかろう。しかし、号泣県議、ヤジ県議、脱法ハーブ県議が次々と現れるこの時期に、自粛すべきだった。
 それも市町村議員では希少種に指定されている9期連続の議員が、西尾から名古屋城まで走っていっちゃったから、絵に描いたような物見遊山視察になってしまった。
 田舎館村の議員報酬や期末手当で年間300万円ほどになる。議員としてはそれほど大きな額ではない。が、10人の議員で3000万円、その他に今回のような行政視察の旅費や食卓料という飯代なんかも、7800人くらいの村民が支えている。議員一人を780人で飼っている格好だ。愛知県の自治体なら6000人とかで一人の議員を支えているが、さらに議員定数を減じようとしている状況がある。
 こういったところからも、田舎館村の議員は村民に対してもっと厳格であるべきだった。
 視察目的は「インターネット中継」や「議会だより」についてなのだそうだが、そんなことを視察するのに、先進地の関東をすっ飛ばして大坂・愛知に来る必要がない。しかし、やってきたなら真剣に視察をしろよ。わずか1時間では迎える側の議長あいさつ、行った側の答礼、議会事務局の事務的な話が合って、担当者の一方的な説明だけで、1時間は経過してしまう。おそらく質問をする時間はない。田舎館村、南津軽郡の小さな村である。予算規模も50億円程度だ。その中の議員に使う金3000万円というのはけして小さくない。
 9期連続も村会議員をやっているおじいちゃん。もう東海の議員は、そんなに長くやれるほど楽な商売ではなくなっている。市民の目に晒されて長くても4期あたりで退場していくことが多い。田舎館はまだいいところなんだね(笑)。
 青森のこのあたりは平成の大合併でもくっつかなかった。7,000程度の田舎館なら弘前にくっついてもよさそうなものなのに、あえて孤高を保ち続けた。なにか特別な財源でもあるのかなぁ。そうは見えないけれど。
 今回の相撲好きの長老議員によって市町村議員も県議と大差のないことがわかった。また東村山(東京)や大府(愛知)の議員から指摘を受けそうだが、いい議員もいるけれど、こういった輩もまだ存在していることは忘れてはいけない。