県議の嫌疑

 そりゃまずいだろう。
 西宮市に住んでいる兵庫県議が、直線距離でも100キロを超える城崎温泉に106回、やはり100キロほど離れた県最西端の佐用町に62回、福岡や東京に27回、合計195回も1年間に出張したんだとさ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140701-00000011-kobenext-l28
 言い訳会見の最中に号泣したそうだが、泣いてすむ問題ではないし、号泣するほどの問題でもない。県議の出張旅費は公費である。ルールがどうなっていようとも公費である以上、当該県議は訪問先を公表すればいいだけだ。そもそも県会議員の政策教授や意見交換をする程度で、はたして訪問先が「会っていたことは秘密にしてくれ」と注文をつけるだろうか。それほど大した仕事をしてはいないだろう。
 田舎の小さな町の議員だって、年間100日以上議会、委員会、公的行事、視察などで拘束されるわい。県会議員とはいえ地域のつき合いもあるだろう。いろいろな地元の行事などに駆り出されることはよくある。そう考えると、この県議、それ以外で、ほぼ毎日、出張をしていたことになる。これは明らかにおかしい。とくに兵庫県内で行っている場所が、二か所に限定されている。特定の場所にピンポイントで出張しているのだ。事実だとすればなにかしらのテーマがあるから通ったのである。テーマがなければ、それほど通いつめる必然性がない。
 このところ都道府県の議員の評判が芳しくないだけに、毎日、出張して研鑽を重ねていた当該県議は、疑惑をはらすためにも、豊岡や佐用で勉強してきたこと、意見を聞いてきたことを、さすがにメモも取らずに取材・調査するわけもないだろうから、それを堂々と公表すればいい。これだけのことを毎日積み重ねてきたんだよね。事実ならすごい議員だと思う。都議会議員をしり目に、兵庫県議会議員の評判はめちゃめちゃ上昇すると思うけど(苦笑)。