福袋

 デパートなどで福袋が飛ぶように売れているという。もう買った人もいるんではないでしょうか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140101-00000009-jijp-bus_all.view-000
 ワシャは福袋を買わない。だって、何が入っているか判らないんだもん。最近は中身が見える福袋もあるようだが、だったら福袋で買う必要はない。
 福袋については、コラムニストの天野祐吉さんも、一家言持っている。4年前の正月に「福袋をつぶせ」と題してコラムを書いている。要約すると、「今年も福袋が売れたが、実は福袋しか売れない。消費者にほしいものが見えなくなった結果、あの袋の中にほしいものが隠れているのではないかという錯覚が人を福袋に向かわせる。福袋ばかりが売れているようじゃ、先行き暗いよ」と締めている。

 福袋の売買の起源は江戸時代にまでさかのぼるようだが、はっきりしていない。具体的に見えてくるのは明治40年代に入って以降のことである。近現代に入ると年始の割安商品販売の商習慣として根付いている。もう年初めの風物詩と言ってもいいだろう。ただし、「福引」が新年の季語として認定されているものの「福袋」はまだ入っていない。今後の健闘を祈りたい(なんのこっちゃ)。

 福袋そのものに関していえば、そもそもは大黒天と大国主が習合され、古事記の中で大国主が兄たちの荷物を大きな袋で担がされていたところから福袋を背負う格好が一般的になった。江戸期に打出の小槌と米俵が付け加えられ今の姿となっている。この福袋にたっぷりと財福が入っていて、このため江戸時代に特に商家でもてはやされたというわけ。

 大黒天を祀る社寺として浅草寺四天王寺あたりが有名だろう。愛知県では蒲郡安楽寺くらいしか知らない。JRの駅から北へ2kmくらい上ったところにある古刹である。その寺の近くに大きな楠もあって、気候がよくなったらウオーキングで散策するのも楽しいだろう。大黒様にお宝をお願いし、なおかつ新緑のイオンを吸い込んで健康にもなってしまう。いやー、新春早々だというのに春が待ち遠しいですなぁ。