この国を壊してきた人々

 今朝届いた朝日新聞「声」の欄。筆頭は「自衛権問題 強盗の例えは変」と題した投稿だった。投稿者は埼玉県の県会議員(74)で、調べてみれば、なるほど社民党の議員である。それも元岩槻市長だった。こんな有名人なら名前を伏せることもあるまい。
 埼玉県議の左党征治郎氏、間違えた、佐藤征治郎氏、絶滅危惧種の重鎮の主張を最初のもってくるなんざぁ、さすが朝日新聞。この報道機関がどういった立ち位置にあるのかがよくわかっていい。
 
 さて、投稿である。社民の県議が問題にしているのは、内閣法制局長官集団的自衛権についての発言だった。
http://news.nicovideo.jp/watch/nw741650
 朝日新聞はケチなので金を払わないと全文を読ませない。よくこれで報道機関の看板を掲げていられるものだ。面倒くさいが、仕方がないので8月27日の紙面を写す。
国連憲章には、安全保障理事会が必要な集団安全保障上の措置をとるまでの間、どの加盟国も個別的自衛権の固有の権利を妨げられない、と書いてある。》
こう前置きをして小松長官はたとえ話としてこう続ける。
《隣の家に強盗が入って今にも殺されそうで、110番してパトカーがすぐに来ないかもしれないので隣人を守る。これも国内法でいえば他者のための正当防衛だ。国内法でも自助は仕方ないとなっている。国際法の仕組みとして同様の制度があるのは、そんな変な制度ではない。》
 ワシャ的には、このたとえ話は解かりやすかった。しかし、絶滅危惧種社民党員にはそうは聴こえないらしい。「戦争を強盗に例えるのは適切ではない」と主張する。だったら強姦殺人鬼とか、拉致監禁凌辱鬼に例えたほうがいいのかにゃ。
 絶滅危惧種の元市長はさらに言いつのる。
集団的自衛権を発動する時は、強盗に襲われたような突発的な状況ではない。そういった武力衝突を防ぐためにも外交があり、憲法9条がある」
 出たー!「憲法9条教」だああああ。
憲法9条」を神棚に奉って拝んでいれば国益が守れるならこんな安いことはない。しかし、国際情勢はそんな甘いものではなく、隙を見つけては獲物をかっさらっていく、生き馬の目を抜くような世界なのだ。「憲法9条教」のお歴々が国を治めることになったら、あっというまに支那帝国に隷属することになるだろう。あ、「憲法9条教」の皆さんは、日本属国化を目指していたんでしたね。こりゃ失礼。
 それに外交で、戦争が防げるならば、世界中で武力衝突なんて1度も起きないはずだが、残念ながらそんなことはない。「話し合えば解かりあえるのよぉぉぉぉ」と田嶋陽子が言っているが、現実を見据えてものを考えられる常識のある人々は、国際社会がそんな単純ではないことをよく知っている。
 元市長、投稿の最後をこう締めくくっている。
《法制局長ならば、稚拙な理屈を考えるより、原稿解釈を現内閣に引き継がせる理由を考えるべきである。》
 絶滅危惧種の県会議員なら、マヌケな教義を言い募るより、福島党首に社民党の幕引きさせる方法を考えるべきである。