宝塚市役所の事件である。大惨事にならなくてよかった。
http://mainichi.jp/area/news/20130712ddf001040004000c.html
腕のいい職人だったのかも知れないが、火炎瓶を投げつけ放火をするなど言語道断だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130713-00000007-mai-soci
男は《ガソリン入りのポリタンクと瓶数本が入ったバッグを持って、庁舎東側にある市税収納課を訪れた。職員と口論した後、瓶をカウンター越しに投げ、2本目の瓶には火を付けてから投げ込んだ。さらにポリタンクのガソリンをまいた》のだそうな。この時期は空調が入っているので、市庁舎などは密閉空間と言っていい。その中で火災が発生し、なおかつそこでガソリンをまく行為がどれほど危険なことか……。
そうそうこんな荒っぽいことが起きてはたまらない。でもね、火炎瓶は投げないが、類似したトラブルはけっこうあちこちの窓口で起きている。
例えば、ワシャの住んでいる近くの役所の窓口では、鍬を持った男が怒り狂い、事務室内に侵入し、パソコン数台を破壊するという事件があった。あるいは、理詰めの説得に反論ができなくなって、きれたクレーマーが職員に暴力をふるうなどということも起きている。
暴力はふるわなくとも、連日、窓口にやってきて「くどくど」と同じ話を繰り返していく連中も少なくない。怒鳴ったり喚いたり凄んだり、「言葉の暴力」をふるって気晴らしをして意気揚々と帰っていく。最近は、窓口だけで納まらず、「市長あてのメール」という手も使う。「窓口でこんなひどい仕打ちを受けた」ということが綿々と書かれているそうな。実際になにがあったかを検証してみると、クレーマーの捏造であることが往々にして多い。
こんなクレーマーや捏造メールが日に10人、10通とやって来ては、業務の妨害をしていく。最近の公務員は大人しいから、ずっとクレーマーの罵詈雑言を聞いている。捏造メールも真剣に読み解いて、丁寧な返事をしたためる。これはなかなか労力をともなう作業である。こんなことに日中忙殺をされているから、残業をせざるを得ず、ストレスをため込んで、ウツ症状を示す職員もいるのだろう。
これも聞いた話だが、窓口でクレーマーの対応をしていた管理職がその場で倒れて死亡するという事件も起きている。
火炎瓶を投げつけるなどというのは、厳しく糾弾をしなければならない。しかし、役所ばかりではなくいろいろな窓口で幅をきかせている理不尽な要求を突き付ける「俺様」たちも危険な存在であることを忘れてはいけない。