有象無象の衆院選……なんかどうでもよくなってしまった

 第46回の衆議院議員選挙が告示された。立候補者は過去最多の1504人である。ざっと立候補者の顔ぶれを眺めたが、コラムニストの勝谷誠彦さんが昨日のメルマガで言っていたこの一言で総括できるだろう。
《これほど「候補者の質が悪い」選挙は珍しいのではないか》
 ワシャが知る範囲で眺めても、そのとおりだと思わざるをえない。こんなのを選んで国の行く末が安定するとは思えぬポンスケ、ポンコばかりだ。亡くなられた三宅久之さんが「政治家の質の悪さは、国民の質の悪さ」ということを言われていたが、まさにそのとおり。だから何も反論ができない。

 名古屋在住の賢者、呉智英さんが朝日新聞にこんなコメントを出している。
55年体制崩壊後の新党乱立、その後にふたたび二大政党制となった中で、日本でリベラル勢力がいかにダメになってしまったかを露呈している。》
 おっしゃるとおり。
 リベラルというか、サヨクというか、憲法9条愛護会は絶滅危惧種となってしまった。元々こいつらにはしっかりした足腰がない。だから国民に見放されているのだが、リベラルがふぬけだから、対抗軸の保守のほうもフワフワした理念も信念もない輩ばかりになってくる……

 と、ここまで書いていて、とんでもないニュースが飛び込んできた。午前6時18分である。

中村勘三郎死去」
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/entertainment/kabuki/?1354656570

 こうなると愚者選びなどどうでもいいわい!
 いかんいかん、パソコンの文字がにじんでよく見えない。

 ワシャは歌舞伎のファンである。歌舞伎は歴史である。その時代その時代で、観客が歌舞伎役者とともに歌舞伎を作っていくものだと思っている。昭和の末から平成にかけて歌舞伎を観ているワシャは、六代目の菊五郎を知らない。十一代目の團十郎も生で観たことはない。
 しかし、ワシャらの世代には、玉三郎がいるし勘三郎がいるからいいもんね、と思っていた。その勘三郎が二度と観られないのだ。これは歌舞伎界にとっても、この時代の歌舞伎ファンにとっても大変な損失と言っていい。
 ううむ……少しの間、立ち直れないかもしれない。だから、ワルシャワに会った時にはやさしくしてやってね。