本のジャングルを彷徨う

 古本屋めぐりをしたくなって仕方がない時がある。たまたま昨日がそうだった。仕事のストレスがたまってきたのかもしれない。午前中に家を出て、夕方までに、5軒をまわった。

 昨年の9月に読書会があった。その時の参考図書の一つが、J・グリック『カオス―新しい科学を作る』(新潮文庫)だった。残念ながら書庫にはなく、本を求めるべく「e−hon」を検索したのだが、絶版となっており入手はできない。ならば、「日本の古本屋」で古書をあたろう。そう決めて、ネットで探したのだが、1冊もヒットしなかった。最後の手段として、地域の図書館の蔵書を検索して、ようやく1冊見つけることができた。
 いやー、手間取りましたぞ。本の入手がこれほど難しいとは思わなかった。図書館の蔵書のおかげで、読書会では恥をかかずにすんだが、それにしても、ワシャの書庫にその本がないのが悔しい。以降、古本屋やブックオフをまわると、必ず(新潮文庫)の棚をあたるという癖がついてしまった。
 それが昨日、隣町のブックオフの「105円」コーナーに並んでいるではあ〜りませんか。1年間探し続けた本が目の前にある。恋人を発見したような感動、というとチト大げさかもしれないが、めちゃめちゃうれしかった。
 ちなみに、昨日、「日本の古本屋」で検索してみると、1冊だけ出ていた。価格は1500円、これに送料がつくから1700円くらいになる。

 昨日はいろいろな本を買いましたぞ。郷土史を含めた歴史関連文献8冊。この中で自慢したいのは『竹村風土記』である。590ページほどの本なのだが、本そのものの定価の記載がない。豊田市の竹村地区というところが出版した限定地域史で流通にのった本ではないようだ。う〜む、これを読めば竹村地区について知ったかぶりができるわい。しかも105円。
 その他のハードカバーで14冊。この中でめっけものは、トイレ掃除の神様の鍵山秀三郎著『小さな実践の一歩から』(致知出版社)。
 文庫は、前述の『カオス』をはじめとして、同時期に課題図書となったアルビン・トフラーの文庫4冊を含め20冊、新書は「聖書」ものから櫻井よしこさんの右よりのものまで11冊を購入する。
 最新の文庫地図「東京」(昭文社)が半額で出ていたので、それも買っておく。都合54冊を車の後部シートに満載して帰ってきたのだった。あーすっきりした。