ヤラセ

 玄葉外務大臣が、丹羽中国大使を呼び返した。なんの情報を得ようというのだろう。本格的に尖閣諸島支那中国様に差し上げる相談じゃなかろうな。
 コラムニストの勝谷誠彦さんは、この一連の「大使召還」
http://www.asahi.com/politics/update/0715/TKY201207150247.html
をヤラセと見ている。
《要するに「現状維持」のために支那は焦ったのだ。「現状維持」とは日本国領土であるにもかかわらず日本人の上陸を許さないということだ。そうした状況を続けるうちに、なんとなく支那のものにするということだ。おそらく支那とドジョウはそのあたりで握りあったのだろう。しかしあまりに露骨すぎる。だから支那の艦船が領海に入り、日本国は大使を召還するという「ヤラセ」をやっている。私が「ヤラセ」だと思うのは軍事的な現場で何の緊張感もないからだ。》
 そしてやっぱり「ヤラセ」だった。丹羽氏は外務省界隈をアリバイ的にうろうろして、大あわてで大陸に戻って行く。このあわてぶり、やはり中国へのへつらいが見え隠れする。玄葉や外務省の背後に、仙谷チューチュー様がおられるか?

 こちらも会場から「ヤラセ」の声が飛んだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012071690071108.html
 まず、細野大臣が甘い。政府主催の意見聴取会、それも被災地仙台での開催である。細心の注意をはらってしかるべきところを穴の開いたバケツのような対応で墓穴を掘ってしまった。田舎の小さな自治体の市民集会でもこんなバカなことはしない。仕切った官僚どもがよほどのマヌケなのか、大臣を貶めるためにわざとやっているとしか思えない。
 そもそも9人しか登壇できないパネラーに、抽選で「東北電力執行役員(企画部長)」を選ぶか。万一、選んでしまったとしても、それは札を戻して再度一般の方から選びなおす。それが「李下に冠を正さず」ということなのだ。
 東北電力の企画部長がなぜこんな簡単なことに気づかないのだろう。チンケな田舎町のとぼけた企画課長とは違うのだ。大企業東北電力の企画部長と言えば、頭脳明晰、品行方正、理路整然、実践躬行な人でなければ務まるまい。当然、そういう大人物がなっている。しかし、こんなマヌケな対応しかできずに、かえって傷口を広げてしまう。
なぜ、このようなことになってしまうのか。それは、実に簡単なことで、世を覆うほどの才気があろうとも、銭金にからめ取られた人、イデオロギーに染められた者は、もうその色眼鏡でしか世間が見えず、まともな考え方、行動がとれなくなる。
 普通の住民感情を持っていれば、この歪な編成のパネラーが「おかしい」と思わなければいけない。しかし、細野大臣も東北電力企画部長も、まったく違和感を持っていない。これが怖い。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120716-00000705-yom-pol
 中部電力管内の意見聴取会でも同じことがおきた。パネラーの中に中電の課長が座っていたのだ。そして、個人的な意見としながらも、原発擁護、中電よりの発言を繰り返した。おいおい、仙台と名古屋で、抽選をしたら偶然にも同じ結果が出ましたとさ、では具合が悪かろう。普通の常識から考えれば「国と電力会社がなにか仕組んでいる」ということになる。なぜ、あえて毅然とした態度を取らないのか。市場を守るため、利益を確保するために、どこまで卑しくなれるのだろう。
 もう一度言う。「瓜田に履を納れず(かでんにくつをいれず)」である。