兵庫県知事の井戸敏三は、典型的な天下り知事である。東京大学法学部卒業後、自治省(現総務省)に入省する。1995年には自治大臣官房審議官まで登り、その後、兵庫県副知事を5年務める。
阪神・淡路大震災の時の「のろま知事」の貝原俊民の辞職に伴い、その後継として知事選に立候補し当選をはたす。現在は、兵庫県知事とともに、関西広域連合の連合長に就任している。
順風満帆のキャリアの人生である。だから、下々のことはあまり考えない。東日本大震災の時が典型的だ。
震災の被災民を関西や九州が受け入れようと動き出したものを、連合長の井戸は、悪名高き仙谷官房長官と組んで、横槍をいれてきた。井戸が気に入らなかったのは、主導権を橋下大阪知事が握っていたことだった。そんなつまらない理由で仙谷とタッグを組んで、被災者の避難行動にブレーキを掛けるという、とんでもない人物である。
それが今度はNHKの「平清盛」にクレームをつけてきた。
http://mainichi.jp/enta/geinou/news/20120111k0000m040057000c.html
「画面(映像)が汚い。鮮やかさがなく、チャンネルを回す気にならない」と酷評した。
いや、ワシャにはとくに映像が汚いとは見えなかった。リアリティがあっていいとすら思える。置眉については文句を言ったけれど、その他は及第点だと思っている。第1回目の視聴率が低くかったことは、清盛の汚い格好にあるのではなく、まだ「馬鹿」に見つかっていないだけの話だと思う。
関西連合連合長などという重責を担う大人物が、たかがテレビドラマの演出について、いちいちケチをつけているんじゃないよ。ケチな人間だと思われまっせ。