リーダーかくあるべし

 大阪と兵庫の往来自粛要請が吉村大阪府知事から発表された。これを受けて井戸兵庫県知事も同様の呼びかけをした。外出制限要請でもよかったと思うが、阪神エリアはかなりの緊張感をもって武漢肺炎に対峙している。

 北海道は、初期の感染拡大を一定程度抑え込んだとして「緊急事態宣言」を19日で終了した。なによりも、鈴木知事が官邸と密接に連絡をとりつつ「緊急事態宣言」に踏み切ったことは評価に値する。

《緊急事態宣言、19日で終了 新型コロナ「爆発的な感染拡大回避」―北海道知事》

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020031801263&g=soc

 翻って、我が愛知県は・・・。北海道の157人に次いで134人の感染者が出ている。これは昨日の数字なので、また増えているかもしれないけどね。

 北海道に比べれば、まだ愛知県は頑張っているほう・・・ではない!北海道の広大さに比べれば、愛知県など小さなエリアなのである。そこで134人もの感染者が出ていて、死者数では全国ダントツのトップで、北海道を大きく上回っている。「緊急事態宣言」を出すなら愛知県なのだ。

 上記のURLで、マスクをして記者会見をする緊張した鈴木知事の写真があると思うが、これが本来のリーダーの姿だと思う。

 残念ながら、愛知県知事の歯切れの悪さよ。

https://www.youtube.com/watch?v=eaTXpO6g1jc&list=PLF64ZTuKVQUlfTikjhr9kGrexNLTr7mia&index=2&t=0s

「シーシーシーシー」と、ヘンな音を立てながらの役人のような答弁で言ったことは、「蒲郡のウイルステロのオッサンが亡くなった」ことだけ。こんなことは、知事が直接時間をとって記者会見をすることだろうか。担当課長の発表ですむことである。こんなことをしている暇があったら「武漢肺炎対策」のために奔走しろよ。決断をしろよ。県内では相変わらずマスクが不足している。手洗い用のアルコールもまったく手に入らない。そういったことを解消するために、まずは業者や流通に対して手を打っていくべきではないのか。そして県民に安心をしてもらうために、リーダーとしてアナウンスしていくべきではないのか。

 しかし、この人、人前で話すのが下手だな。自分では上手いと思っているのだろうけど、かなり聞きづらい。繰り返すけどフレーズとフレーズの間に挟まれる「シーシー」の合いの手は要らない。早口で流暢そうに話しているが、ゆっくりと県民に語ればいいし、訥々とでもいいので、「この人に任せれば我が県は大丈夫だ」と思わせてくれるような内容のあるアナウンスをしてほしい。

 大阪知事の「往来自粛」である。賛否はあろう。しかし、知事からそういった発言があれば、府民、県民は強く意識をするに違いない。大阪府は北海道、愛知についで感染者が多いところである。政治的リスクをとってでも、この「往来自粛」でなんとか阪神間の感染拡大を止めようとしていることは、リーダーとして評価できる。

 そして愛知県のリーダーにも、負けずに頑張ってほしいものだ。

 

 追伸:政治評論家の加藤清隆さんが、こんな残念なツイートをしている。

《今回の件は首長がおバカな所ほど、感染者も多く、終息も遅いということが分かった。その典型例が兵庫県。いまだにクラスター地域と言われている。もう1つは愛知県。こちらもいいとこ勝負のバカ知事。》

 愛知県民としては、嗚呼、已んぬる哉。