一川大臣、いろいろと話題提供してくれるのはありがたいが……

 仲間であるはずの前原政調会長が厳しく批判している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111203-00000324-yom-pol
「少し勉強不足が過ぎる」って言ってもねぇ。
 一川防衛大臣のふがいなさについては、たびたびこの日記にも書いてきたが、この人、少し言葉に対して無防備に過ぎるのではないか。
「詳細には知らない」と言わずとも、他にぼかした言いようはあるのだが、語彙が少ないのか直截的に言ってしまう。
 例えばこれなんかもそうだ。仲井真沖縄県知事に謝罪しているところでこの発言はまずかろう。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111203k0000m010046000c.html
「今回の発言で大きなお荷物をしょうことになったが、しっかりと乗り切り、懸案事項に務めたい」
 と言ってしまったことである。ニュースの中でも触れているが、この場面で「大きな荷物」という表現はよくない。
「今回の発言で県民に大きな苦痛を与えてしまいました。私はこの事実を背負って、今後の課題についてしっかりと対処していきます」
 相手に不快感を与えず、しかし、とくに何かをしますとも言わず、言質を取られることもなく、それでいて誠実そうに聞こえることを言う。大臣ならそのくらいの腹芸をやれよ。
ワシャらと同様に、一川大臣に違和を感じていたコラムニストの勝谷誠彦さんは、ついにメルマガ上で言い切っている。
《こいつ馬鹿というよりも低能なのではないか》
思いきりストライクだ。
 まともな発言のできない男が、国防のトップに居座っているのである。そりゃぁこの国を守れるわけがない。

 顔ばかりにこだわって恐縮だが、なにしろこの一川大臣の顔はいただけない。顔の良し悪しを言っているのではない。顔に知性がにじんでいるか。口元に強い意志が表れているか。眼差しに魂が宿っているか。
 モックンのようにツルリとした色男でなくともいい。ゴツゴツとした岩石のような顔だっていいんだ。岩の隙間に才知とこころざしと気迫が見えていれば、それはそれでいい顔なのである。
 残念ながら一川大臣のムジナのような顔には、なんの発露も見られない。ただ首の上に付いている笠の台の柄に成り下がっている。それでは、顔も浮かばれまい。

 今夜から『坂の上の雲』の第三部が始まる。その前夜ということで、第二部の総集編が放映された。相変わらず本木雅弘演じるところの秋山真之は格好いい。その真之に、原作者の司馬遼太郎はこんなことを言わせている。
「人間の頭に上下などはない。要点をつかむという能力と、不要不急のものはきりすてるという大胆さだけが問題だ」
 明治末期のロシアとの大海戦には秋山真之がいた。3.11以降の大混乱期には一川保夫がいる。平成の日本国民は幸せすぎて涙がちょちょぎれるわい。