正しく学を奨めよ その2

(上から続く)
 反対に、中学で1.9あたりの子供が名前さえ書ければ受かるような学校に進学する。そうすると学校自体の学習レベルが低いから3.1の内申点を楽々取ることができる。この生徒は奨学金の補助が受けられるのである。なにかおかしくないかい。
 間違わないでほしい。ワシャはなにも底辺校に進学する子供を貶めているのではない。ただ、本来、学問を奨めるための制度であるなら、学力の高い子供に施すのが筋ではないのかと言いたいだけだ。学力が低く勉強も嫌いだが、でも進学をして高校だけは卒業しておきたいというなら、教育部門の奨学金ではなく福祉の施策に任せるべきだろう。
 その分を、学力が高く向上心が人一倍あるが、経済的に恵まれないために進学を断念せざるをえない子供に重点的に与える。そのほうが国家の将来を展望するとき、正論だと思うがいかがかな。

 例えば現行の奨学金制度では、秋山好古大将は登場しなかった。そうなれば弟の真之も東京大学には進学せず、そうなれば海軍兵学校にも転じず、海軍参謀にはなれず、日本海海戦バルチック艦隊の勝利で終わって、日露戦争は日本の敗北で終わっていたかもしれぬ。
 何が言いたいかというと、優秀な学生に手厚い学問をさせることが国の興隆をもたらすものであり、頭の悪い子供にモラトリアムを与えるだけでは国は亡ぶということだわさ。