読書会の報告

 昨日、三河の某所で読書会。午後2時から5時過ぎまでみっちり3時間。課題図書は、
渡辺京二傑作選1『日本近世の起源 戦国乱世から徳川の平和へ』(洋泉社
渡辺京二傑作選2『神風連とその時代』(洋泉社
渡辺京二傑作選3『なぜいま人類史か』(洋泉社
 の計3冊。
 顔ぶれが、読書家の面々なのできっとおもしろい感想が聴けただろう。だろうというのは、ワシャは仕事だったので、参加したのが午後3時30分を過ぎてからだったので、読書会の会場に顔を出した時には、すでに皆さんの発表が終わっていた。だから、感想も聴けずじまい。この感想を聴くのが楽しみなのに……残念!
 結局、顔を出した途端、ワシャの発表になり、皆さんの話を聴いていないので、なんだか支離滅裂の雑談のような、感想になってしまった。反省!
 その後、それぞれのメンバーから23年度上半期お薦めの1冊を紹介しあった。
 Nさんの1冊は、池澤夏樹世界文学全集の中から、石牟礼道子『苦界浄土』(河出書房新社)770ページ、2段組みの大著である。寝ながら読むと危険なほど分厚い。『苦界浄土』の文庫版の解説を、渡辺京二が書いているという縁もあって紹介された。
「これはルポと思われているんですが、実際には私小説なんです」
 ほう、水俣病をテーマにしたこの物語が小説だったとは……目から鱗だった。
 H2号さんは、田向健一『珍獣の医学』(扶桑社)を推薦する。亀のレントゲンの撮り方や尿道結石の手術の仕方など、話を聴いているだけで面白かった。
 H3号さんは、森博嗣『科学的とはどういう意味か』(幻冬舎新書)。非科学が横行し、理数離れが進む中、もはや科学は好き嫌いでは語れないのだそうな。個人レベルで「身を守る力」である科学的な知識や考え方を身に着けるためには……というような1冊。
 トラト〜ラトラトラさんこと、TTさんは、大野更紗『困っている人』(ポプラ社)。著者の大野さん自身が難病を発症し、にも関わらず、冒険に雄飛するというハチャメチャなエッセイだそうな。ううむ、この分野は読書会で紹介されなければ、読まないだろうなぁ。でも、面白そうなので即購入しようっと。
 TAさんは、よしながふみ『きのう何食べた』(モーニングKC)を紹介。よしながふみさんは、ボーイズラブの雄らしい。今回、唯一のコミックだが、BLを描きながらも、多彩な料理の本でもあるらしく、これは(BLを除き)ワルシャワ向きかも。
 チェリオさんは、久繁哲之介『地域再生の罠』(ちくま新書)と、田中淳夫『田舎で起業!』(平凡社新書)を紹介された。
 これは、ワシャ的には、フィットするテーマで、むずむずと読みたくなってきましたぞ。

 まぁどちらにしても全部購入して全部読むことにする。めでたしめでたし。

 およ?「で、おまえの上半期の1冊はなんなんだ?」ということでゲスか?
 ワシャは、渡辺京二の本の中にも引用されていた、松浦静山甲子夜話』(東洋文庫)を紹介しましたぞ。江戸の風俗や怪談話が満載で、江戸にどっぷりと浸れる1冊である。というか全18巻なのじゃ。
 もう1冊は、下川耿史『盆踊り 乱交の民俗学』(作品社)を紹介した。帯には「〈盆踊り〉とは、生娘も人妻も乱舞する“乱交パーティ”だった!」とある。読みたくなったでしょ(笑)。