天下りを止めさせるには その1

 泥縄菅政権が、今回の原発事故を受けて経済産業省幹部による電力会社への再就職の自粛を通達したそうだ。
http://www.asahi.com/politics/update/0418/TKY201104180430.html
 やることが遅い。
 それにこんなことをしても無駄だ。官僚は、政治家より数段頭がいい。無能な政治家どもをたぶらかしながら、どんどん天下り先を開拓して、甘い汁を吸い続けるだろう。
 こんな通達を出すよりも、もっと効果的な方法がある。官僚の給与を高くするのである。たかが野球が上手いというガキに何億円も出すんでしょ。だったら、国家の舵を取っていく人間の生涯賃金をもっと高くしてやっていい。あるいは退職金に2億円くらい渡してもいいと思っている。
 その代り、一切の天下り、再就職はなしだ。60歳まで勤め上げてもらって、完全引退をさせる。外郭団体にも独立行政法人にも、もちろん企業にも大学にも行けない。隠居してもらって悠々自適の第二の人生を歩んでもらう。2億あれば、田舎に畑でも買ってさ、晴耕雨読で余生を楽しんでくだされ。
 キャリアを退職後に活用することは国の発展のために重要なことである。そう妄信している人はこう言うだろう。
「有能な人材を野に埋もれさせていいのか?」
 大丈夫です。有能な人材は、霞が関に首までどっぷりと浸かった連中の中にはいません。彼らを、予算や補助金とともに天下りさせることの弊害のほうがはるかに大きいことが今回の福島の人災で見えてきたでしょ。
 霞が関村に安穏と永住してきた官僚は仕事を終えたら少し多めに金を渡して退場してもらう。それが後進に道を開くことでもあるし、国家財政をむしばむシロアリを駆除することにもなる。
(下に続く)