天下りを止めさせるには その2

(上から続く)
 それでも、働きたいという官僚がいるだろう。そういう人には、自らが起業してもらう。現役の頃の縁故など当てにせず、自らの頭と腕で新たなるスタートを切ってもらいたい。例えば、東大を出て財務省事務次官まで勤め上げた人が築地で寿司屋を開く、な〜んて素敵ではないですか。
 経済産業省の次官を退職後、外郭団体の長を経て、独立行政法人の理事長に横滑り、その後、民間企業の顧問に納まっているジジイと話をしたいと思いますが。
 ワシャは断然、元キャリ寿司屋のオヤジの話が聴きたい。

 おっと、早速、こんなニュースが飛び込んできた。
 前エネルギー庁長官で現在東京電力の顧問をしている男が退任する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110418-00001015-yom-bus_all
 かたちとしては、枝野官房長官の「天下り規制発言」を受けた格好だ。ほほぉ、天下り官僚にしては、不思議なほど諦めが早いのう。6月には東京電力の役員就任が決まっていたにも関わらず……。
 もちろん、これなんかも官僚族特有の「逃げ」でしかない。そうでしょ。ここまで追いつめられた東京電力などという会社にもう魅力なんてないだろう。6月に役員にしてもらったって、とんでもない暴風の中に突っ込んでいくようなもので、そんな大変なことはご免こうむる、てなことでしょう。
 天下り批判を受けて殊勝にも退任をする、そんな格好をとってはいるが、いやいや、そんな話ではありませんぞ。見ててご覧なさい。この退任顧問、そのうちにどこかの外郭団体化、公益法人、企業にすんなり納まりますから。
 要するに面倒なところを忌避しただけのことで褒めてやるほどのことじゃない。