どうしようもない人たち その1

 ほとほとこの人は人の上に立ってはいけない人だと思う。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110318/plc11031818520045-n1.htm
 自衛隊の部隊の放水が遅いと烈火のごとく怒ったんだとさ。
 福島第一原発の炉前で、もっとも高い放射線を受けながらも必死に闘っているのは誰なんだ。一刻も早く原子炉に放水したいのは、最前線の兵たちである。それを遠く東京の、それも徹底的に安全なところから、なにも状況がわからないくせに、つまらないことを口走るんじゃない。必死の活動をねぎらうことはあっても、文句を言うバカがどこにいる。あ、官邸にいたんですね。

 司馬遼太郎の『坂の上の雲』の旅順総攻撃の章にこんなフレーズがある。
《同国民を無意味に死地に追いやりつづけている。無能者が権力の座についていることの災害が、古来これほど大きかったことはないであろう。》
 違います違います、菅首相のことではありません。ワシャも一瞬「菅さん」の寝ぼけた表情が脳裏をかすめましたがね(笑)。
 これは、司令官の乃木将軍が、一つの戦法にこだわり無能な作戦を繰り返した結果、死傷者2万数千人を出したことを批判した文章である。
 でも、前後を読めば読むほど、現在の菅政権の、そのまんまなんですね(泣)。

 大敗北を喫し続けている旅順総攻撃は、実は乃木さんが指揮を執っていたわけではない。菅さんの下に仙谷という参謀がいて、いやいや、乃木さんの下に伊地知という参謀がいて、こいつが乃木を操る格好で指揮をしていた。
この伊地知、もともと能力のない男で、藩閥ゆえに参謀まで出世したといういわくつきの男である。だから、偉ぶることしか自分のプライドを守る術がなく、偉ぶるために権力を握りつづけたいという頑迷な参謀だったことが悲劇を拡大した。
 う〜む、このフレーズを書いていて、伊地知は仙谷チューチューにそっくりだなと思ってしまいましたぞ。
(下に続く)