首長図鑑(バカ系) その1

 北海道大学山口二郎教授が自身のブログ
http://www.yamaguchijiro.com/?day=20110123
でこんなことを言っている。
《国政を担う政党がだらしないあまりに、地方で新種のリーダーが猛威を振るうようになった。》
「猛威」ですよ「猛威」……山口さんもずいぶん腹に据えかねておられるようだ。インフルエンザなみの扱いになっていますな。
 そして名古屋のミャーミャー総統のやり方についてこう言い切る。
《彼らのやり口は単純である。古代ローマの独裁者と同じく、パンとサーカスで大衆を興奮、満足させ、権力者への支持を集めるという方法である。》
 山口さんの言う「パンとサーカス」は後世「ヒトラー大減税とベルリンオリンピック」となったこともあれば、現在の名古屋なら「ミャーミャー減税と水浴びパフォーマンス」と言い換えることができるかもしれない。ガクッと程度は落ちるが……。
 さて、ミャーミャー減税だが、実は中身は虚ろだ。日曜日の朝の「報道2001」にミャーミャー総統が出ていた。そこでの発言を聞く限り、具体的な計画やビジョンのようなものはなさそうである。
 一律10%と言ったって、1000万円の税金を納めている金持ちは100万円が返ってくるが、10万円を納税している人は1万円が戻ってくるだけだ。もちろん税金を納めていない人には1円も戻ってこない。その上に、減税するためには他の事業を圧縮しなければならず、圧縮されたところのサービスは確実に落ちる。納税額の少ない層には、泣きっ面に蜂どころか、泣いていたら腹をへらした羆に遭遇したような不幸だわサ。
 山口さんは、さらに続ける。
《独裁者は議会が嫌いである。権力にイチャモンをつけ、邪魔をするからである。》
 だからミャーミャー総統も、阿久根の竹原さんも議会が嫌いなのである。
 でもね、議会がいちゃもんをつけるから民主主義が守られているとも言える。議会人がいちゃもんを言えなくなったとき、戦前のドイツは狂い、日本には大政翼賛会が出来上がった。
(下に続く)