小学校の教諭が、再三にわたってクレームをつけてきた親を提訴した。
http://www.asahi.com/edu/news/TKY201101170419.html
それでいいのだ。今までは教師側、というか教育委員会側が事なかれ主義に陥り、わがままな父兄を野放しにしてきた。時には「モンスターペアレンツには断固たる処置をとるぞ」という強い姿勢を見せることが必要だと思う。これは中国共産党や北朝鮮に対峙するのと同じである。どちらの言っていることが正しいのか白日の下に晒せばいい。それだけで大方のモンスターペアレンツなど雲散霧消するわい。
この件について、静岡英和学院大学の佐々木教授がコメントを寄せている。
《親と教師の信頼関係が完全に崩れている。とうとうここまで来たかという思いだ。子どもの幸せという観点から考えれば、裁判で白黒をつけることは生産的でない。自治体によっては学校問題を解決する専門家チームを置いており、こうした第三者機関に仲介してもらうほうが望ましい。》
望ましくない。
親と教師の信頼関係が崩れたのは昨日今日の話ではない。「モンスターペアレンツ」が顕在化するのは1990年代である。もっと言えば、1980年代の校内暴力が吹き荒れていた頃、すでに親と教師の関係は壊れ始めていた。今さら「とうとうここまで来たか」と言われてもねぇ。
佐々木教授、「裁判で白黒をつけるのは生産的ではない」として「第三者機関に仲介してもらえ」とおっしゃる。それはダメだ。見えないところで調整を図るのがもっともよくない。どちらの言い分が正しいのか、どちらの言い分が無理難題なのが、見えるところできっちりと裁定してもらえばいい。
かつて埼玉県の狭山市で保育所の先生が焼身自殺をするという痛ましい事件があった。子供同士のケンカで軽いけがをした子供の両親が、4ヶ月に渡り苦情を言い続けた末の悲劇だった。自殺した保育士が裁判に持ち込むという選択肢があれば、この悲劇は回避できたようにも思う。
ワシャらが子どもの頃は、体罰は当たり前だのクラッカーだった。担任に叩かれた同級生だって400人中100人ではきくまい。でも、みんなすくすくと育ってきた。ワシャも中学3年の時に小柄な担任に叩かれたことがあるが、いい思い出になっている。
今回の教師の提訴は、自分の子供のことしか考えられない「バカ親」に冷水を浴びせる効果もあり、ワシャは佐々木教授とは違って好意的に見ている。