衆愚の時代か

 2日前に参院選に立候補する柔道の谷亮子の話題をだした。このことについてコラムニストの勝谷誠彦さんも谷亮子が立候補することについての危うさについて書いている。
 その他にも、メディア・リテラシーが高いと思われるブロガーたちが、メダリストやプロ野球選手の擁立について疑義を呈している。
 ワシャはアホだし、衆愚の最たるものだが、それでも天邪鬼だから、メディアの嘘に流されるのが嫌だ。だから、メディア・リテラシーを高めるために、本を読んだり、本物のジャーナリストの話を聴きに東京や大阪まで出掛けていく。このおかげで最近は新聞報道にもテレビニュースにも「ちょっと待てよ」という反応が出るようになった。要するに天邪鬼に拍車がかかったということだわさ。
 でもね、やっぱり政治とはなんの関係もない人気者を担ぎ出すことによって、
「あ、谷選手だ。この人知ってる知ってる。一票、入れちゃおう」
と、多くの国民が行動すると各政党の選挙担当者は読んでいる。悲しいかな、現実として、有名人を担ぐと何十万もの票が動く。
 小沢一郎さんにしたって、みんなの党の渡辺さんにしたって、心の中では国民を「衆愚」なんだとバカにしきっているのだ。

 ワシャは、長い間、政治家というものは政治のプロがやるものだと信じていた。しかし、「小泉チルドレン」や「小沢チルドレン」の登場、そして今回の有名だけが取り柄の候補者擁立を見ていると、政治なんてものは誰でもできるんだと思わざるをえない。
 楡周平『衆愚の時代』(新潮新書)の末尾に《「弱者の視点」が国をダメにする》という章がある。そこに素人が政治家になる危険性が書かれている。簡単に言えば、あなたの職場に、業界経験ゼロどころか、満足な職業体験もない若いニイチャン、ネエチャンが本部長として大きな権限を与えられて、上司としてやってきたことを想像してみなさいということである。テニスが上手いだけの杉村太蔵くんが本部長で、そんなのに仕えなければならないんですぞ。
 少なくとも政治家になるためにやるべきことは柔道や野球ではなく、政治経済に関する広範な知識と社会人としての豊富な経験だと思うがどうだろう。
 参院選にむかって、各党の選挙担当者が「自分たちのやっていることは国民を愚弄しているのと同じだ」と気づいてくれるのが一番いいが、まあ、それも無理だろうから、国民のほうが少し利口になって投票するしかないが、それも難しいだろうなぁ。

 かくして日本はどんどんメルトダウンしていくのだった。やれやれ。