茶坊主の忖度(そんたく) その1

 民主党副幹事長(平)の生方幸夫議員の解任について。
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 本人(高嶋良充筆頭副幹事長)は目立ちたくなかったのだろうが、意に反してに注目が集まってしまった。
 高嶋筆頭副幹事長の思惑では、小沢幹事長の威を借りて「生方さん、辞表をお出しなさいよ」と言えば、生方副幹事長は「はははー」と平伏すと思っていたに違いない。高嶋副幹事長の経歴をみると、そんな気がする。
 ワシャは昔、職場の組合活動に駆り出されたことがあった。いろいろな大会があちこちであって、その折に高嶋氏ではないが、この地方の自治労幹部に何度も会ったことがある。彼らは専従の活動家で、仕事をせずに組合活動だけやっていて食っていけるといういい身分だった。そして順繰りに昇格し、最終的には国会議員になって上がりとなる。
枚方市職→枚方市労連→自治労大阪府本部役員→自治労副委員長→自治労書記長→連合中央執行委員→政府生活環境審議会委員→参議院議員」高嶋氏のこの経歴はサヨク系組合貴族のエリートコースと言っていい。
 これじゃぁ自分の組織の権力者に阿るのは十八番中の十八番である。さすが小沢さん、適材を自分の直下に据えたというわけやね。
 で、この組合茶坊主が小沢さんの意向を忖度して「生方さん、辞表をお出しなさいよ」と言うことになる。高嶋氏の意中では、「筆頭副幹事長(上司)が平の副幹事長(部下)に物申す」のだ。組合という風通しの悪い組織内では上の発言は絶対である。生方副幹事長は畏れ入って辞表を出すのかと思いきや、「なに言っていやあがる」と開き直られてしまった。そんな反作用は、硬直した自治労という組織の中ではありえないのだが、新聞記者、ジャーナリストという道を歩んできた生方さんは違っていた。
(下に続く)