オウムのようなもの

 ああ、もうあの事件から15年が経つのか……。
『日本史総合年表』(吉川弘文館)の平成7年3月20日の項にはこうある。
《3.20 東京都内の営団地下鉄内で、猛毒サリンがまかれる。12人死亡、5000人以上被害(地下鉄サリン事件)》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100319-00000122-jij-soci
 まだ、捕まっていない容疑者がいる。そして教団はいまだに存続している。あの事件はまだ終わっていないのだ。
 あの事件の直後に東京に出張したことがあったが、鞄にスポーツ用の携帯酸素缶を忍ばせていたことを思い出したわい。
 時の政権は、あの悪名高い村山内閣である。だから阪神淡路大震災でも、この未曾有のテロに対しても何ら適切な手が打てなかった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100319-00000054-san-int
 北朝鮮が上海万博に出展するんだとさ。「繁栄する平壌」「朝鮮人民の強盛大国建設」を宣伝するという。そんなことをやっている場合か。
 デフレ対策の失敗で、罪もない人民が地獄の苦しみを味わっているこの時期に、「繁栄する平壌」でもなかろう。哀れなのは北朝鮮の財政計画の実務責任者、朴南基である。すべての責任を押っ被せられて銃殺刑に処せられた。政策とも言えないような独裁者の思いつきに振り回され、挙げ句の果てに「おまえがみんな悪い」ことにされてしまうのだからやり切れまい。この人が経済のことを多少でも知っていれば、この状態でのデノミが極めて危険であることに気がついていただろうが、トップの言うことがすべて正しいとされる組織では、何をいっても無駄だ。多分、家族も収容所送りになってしまっただろう。
 こんな国が万国博覧会に出展して何を国際社会に見せようというのだろうか。

 こんなニュースもある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100318-00000143-jij-int
 人権派弁護士が1年以上所在不明となっている。この話は彼の国の人権問題の氷山の一角でしかない。こんなことがまかり通ってしまう国が平和の祭典でもなかろう。