夕べは午前1時前に床についた。起きたのは午前5時、もう少し寝ているつもりだったが、肩から背中にかけて寒気(さむけ)を感じて目が覚めてしまった。身体を温めるために居間に降りて、炬燵の電気を入れ、ストーブをつけて、温めた牛乳を飲んで、暖かくなってきた炬燵の中にもぐりこんだ。それでも寒い。
この寒気の理由はおおかた検討がついている。それは夕方から読み始めた本に原因がある。
新田次郎『八甲田山死の彷徨』(新潮社)を読み始めてしまった。何度も何度も読んだ小説なのだが、また読みたくなっちゃった。第一章の雪地獄、第二章の彷徨を読んでごらんなさいよ。背筋まで凍ってしまいますから。
なんで、そんな「極寒小説」をこの寒い時期に読んでいるんだということなのだが、実は、昨日1月23日が雪の八甲田山で210名の兵士が遭難した日だったからである。
本には読む旬というものがあって、樋口一葉の『大つごもり』を年末に読むとか、『楢山節考』は晩秋がいいとか、『牡丹燈籠』はお盆がタイムリーだとかね。
だから、ワシャの体調不良は「八甲田風邪」というものかもしれない。
今日は月に一回の「荘子塾」である。何としてでも行きたい。昼までに体調が戻るだろうか。今、書庫の中でストーブを3台つけてパソコンに向かっているが、それでも寒い。こいつはまずいですぞ。