朝三暮四

 いつもの本屋から「本が届きましたよ」と連絡が入った。内田義彦『社会認識の歩み』(岩波新書)を注文してあったのじゃ。「たかじんのそこまで言って委員会」を見終えてから自転車で本屋に向かった。もちろんいつものように注文した本だけでは済むわけがない。
加藤郁美『切手帖とピンセット』(国書刊行会
宮本輝『骸骨ビルの庭(上)』(講談社
川上未映子『ヘブン』(講談社
重松清かあちゃん』(講談社
NHK『私の1冊 日本の100冊』(Gakken)
 それに週刊誌を2誌買ったら、諭吉さんが硬貨になってしまった。ま、いいや。
 せっかく街に出てきたので、その足でブックオフに向かう。定期的に、仕事関係や趣味関係の本が出てないか物色するためにね。
 ブックオフに行き、棚をツラツラと見る。随筆2冊、岩波文庫2冊を含め計6冊をレジカウンターに持ち込んだ。合計金額1120円、そのくらいの暗算はワシャでもできまっせ。
「Tカードはお持ちですか?」
 と、言われる前にキャッシュトレーにカードと千円札を1枚置く。本屋でもらった小銭を出そうかと思ったが、期間限定の「ブックオフお買い物券」を持っているのを思い出したので、50円券3枚を千円札の上に乗せた。そうすると店員の若いおにーちゃんがこう言った。
「こちらのお買い物券をご利用ですとお釣が出ませんが」
「釣銭が出にゃい?」
 ワシャの顔色が変わった。
「本券でお買い物をされた場合、釣銭のお支払いはいたしません」
 にーちゃんは自信満々でそう断言した。
 ワシャはキャッシュトレーの中のお買い物券を右手で、千円札を左手で引き上げてしまった。そしてあらためて3枚の券をキャッシュトレーにドンと置き、その後に千円札をドンと重ねた。
 にーちゃん、しばらくそのキャッシュトレーを見つめていた。そして顔を上げるとこう言った。
「30円のお釣でございま〜す」
 それでいいのじゃ。