京都メモ(池田屋で遊ぶ)

 幕末史ファン、新選組ファンにとっては聖地のような場所、それが三条河原町東入にあった池田屋である。以前はパチンコ屋が建っていた。だから風情もへったくれもなかったが、この度、居酒屋チェーンの「はなの舞」が海鮮茶屋池田屋として新装開店した。もちろん物好きなワシャは行きましたがな。
 
 三条通に立って店構えを眺めた。池田屋とかかれた大きな提灯が下がっている。一応、和風には造ってあるが往時の池田屋とは似ても似つかぬもの、それでもパチンコ屋よりはマシだけどね。
 のれんをくぐって中に入る。およよ、入り口からどーんと8メートルの大階段が奥に伸びているではあ〜りませんか。これも、実際の池田屋の木製の階段とはまったく違っているが、映画に出てくる大袈裟な大階段の雰囲気はある。1階から3階への吹き抜けや2階の踊り場には、新選組隊士の大切り絵や、新選組映画のポスターが張ってあったりして、見ていて飽きない。
 なんだか楽しくなってきましたぞ。仲間1号、2号とともに、階段を転がり回って遊んでいたら、係のおねーさんが近づいてきた。「また叱られる」と思ったら、おねーさんは「写真でもお撮りしましょうか」と言ってくれたのだ。「はなの舞」の店員、結構、親切じゃないか。
 親切にしてくれたのでワシャらは店に上がることにした。中は普通の「はなの舞」だったので、ワシャはいつものとおり「くじらベーコン」と「生ビール」を注文して呑み直したのだった。めでたしめでたし。