哀れなり その1

(上から続く)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090424-00000614-yom-soci
 深夜徘徊で公園などに吹き溜まって器物破損を繰り返すバカ者を、高周波のモスキート音で撃退するのだそうだ。実際にコンビニで使用事例があり、入り口のところにクソガキが溜まりだすとスイッチを入れる。そうすると見事にガキどもは四散していくんだとさ。
 昔、蚊を寄せつけない超音波出す機械があったよね。あのクソガキバージョンだと思えばいい。そんなので追い払われるようになったらお仕舞だ。さっさと家に帰って寝たほうがいい。
 でもね、ちょこっとだけどクソガキに同情するところもある。勉強には夢が持てず、家には身の置き所がないのだろう。ほんの少し垣間見える大人の世界は、なんだか楽しそうに思える。
 夜の闇は、ガキたちの未熟さを隠してくれる。束の間、大人の真似を許容してくれる。そのために闇を装うのだが、でも、光も恋しい。ここが子どもなんだね。けっきょく、誘蛾灯に吸い寄せられるようについついコンビニや公園の光に集まっちまう。一皮剥けば行くところのない幸薄い連中なのだ。
 そうやって見れば、クソガキどもも虫なみに超音波に撃退されるんじゃぁ哀れとしかいいようがない。
(下に続く)