終日営業の愚

 読者数が、ちょっとずつ増えているのがありがたい。以前の「はてなダイアリー」を読者の方が、何とかたどりついて、戻っていただいたのか。あるいは、新たな方に来ていただいたのか。ワシャには判らない。でも、とても励みになります。

 

 さて、このニュースである。

《セブンオーナー「過労死寸前」で時短営業…「契約解除」「1700万支払い」迫られる》

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190219-00009269-bengocom-soci

 テレビでもオーナーが顔を出して、問題提起をしているのでご存じの方も多かろう。ネットでもセブンイレブン本部の「時短許すまじ」の仕打ちに非難の声が上がっている。ワシャも同様に、なにがなんでも24時間営業をフランチャイズに強いる本部のやり方には強い違和感を感じるが、そちらの攻撃はネットにまかせておこう。

 

 先日亡くなられた堺屋太一さんの作品に、この事例に類似したものがあったと記憶している。今、書庫を掻き回して探したんだけど、見つかりませんでした(泣)。

記憶だけで書くと、コンビニ黎明期の話で、脱サラをしてコンビニを始めたオーナーが本部に潰されていく話だった。おそらく80年代の小説だったと思うので、30年以上前に堺屋さんは、本部とフランチャイズの間に厳しい「主従関係」ができることを予見しておられた。

それにしても、コンビニが24時間営業を続ける必要があるのか。確かに開いていれば便利には違いないが、閉まっていることでどれほどの人が困るのだろう。夜中にたむろしているクソガキなどは論外として、例えば、深夜に子供が急な発熱で、「熱さまシート」が欲しくなったとか、残業で遅くなって「夜食」が必要だとか、「寝酒」を買いたくなったとか……。

でもね、お子さんのいる家庭では、熱さまシートとかは常備をしておくべきだし、「夜食」や「寝酒」だって、あらかじめ用意しておけば事足りる。その程度の便利さのために、ことさらコンビニを24時間営業にしておく必要があるのだろうか。

スーパーでも、その他の店舗でも営業時間が伸びている。公共施設ですら営業時間を延ばそうというポピュリスト首長すら存在する。

基本的にワシャは、ある一定の営業時間を確保すれば、あとは店の事情、施設の事情で閉めればいいと考えている。店舗・施設も休ませてやればいいし、そこで働く人たちも休息がとれる。

図書館を「利用者のために年中無休にしろ!」というバカがいた。図書館しか居場所のない人間には、そうなることが理想だろう。でもね、もうちょっと別のところに行く努力をしろよ。定休日があったっていいじゃないか。深夜まで開いていなくたっていいじゃないか。

 

 セブンイレブンのブラック体質があぶり出された格好の今回の事件。今後の展開を注視するとともに、全国一律の24時間営業にも、今後も言及していきたい。