要らざる者ども その2

(上から読んでね)
 だから賢明な都市は、県の頚木から逃れようと努力している。政令指定都市を目指すのも、中核都市を目指すのも県という悠長な役所をバイパスしたいという理由が大きい。あるいは道州制にして、州政府に機能を集めれば東京までいかなくても名古屋でこと足りてしまうということになる。事務がどれほど短縮されることか。
 そうなると困るのが県なのである。基礎自治体である市町村は地域住民に直結しているので、これはそのまま安泰だ。前述した国の出先機関の大きなものは州政府機関として機能していくだろう。問題は県の扱いである。県は今まで愛知県政府を形成してきたが、州政府ができればその機能は必要なくなる。かといって住民とは乖離しているので実働部隊としては役に立たない。例えば防災の部門ではすでに地域の県職員は市の対策本部の中に組み込まれ市のもとで働くという流れまで出始めている。
 そして昨日の植樹際である。県の部長だかが県知事の代理で冒頭に長々と挨拶していたが冗漫で退屈な話をして参加者の顰蹙を買っていた。手伝いに来ていた県職員は住民を尻目にしてさっさと弁当を食って、これまたさっさと帰って行った。
 そんなことをしていると県不要論が現実の話になってくるぞよ。