知らぬ人を見たら泥棒と思え

 ワシャの住んでいるところは愛知県の小さな町だ。こんな田舎にも犯罪者はうじょうじょいる。情報ソースは言えないが、「こんなにたくさん前科者がいるのか」というほど地域社会に紛れ込んでいるんですぞ。犯罪者の予備軍まで計算に入れれば、あなたの周りも危険人物が悪事の機会が熟すのを手薬煉引いて待っていると思ったほうがいい。
 ワシャの町では年間3000人が新たに流入してくる。まったく見ず知らずの人間がそれだけずつ増えるのだ。市街地にマンションがどんどん建っている。景気が冷え込んでもこの辺りのマンションは売れ行きがいい。アパートの建設も盛んだ。そこにも人は流れこんでくる。そいつらがどんな連中なのかはまったくわからない。善良な人なのか、犯罪者なのか、はたまた危地害なのか……
 ついにトヨタが業績予測を大幅に下方修正した。これは次々に連鎖反応を起こす。一次下請け、二次下請け、三次下請け……低賃金の外国人労働者を使役してなんとな凌いでいる末端まで大きな影響が出る。あるいは外国人労働者を切らざるを得ないかもしれない。
 首を切られた外国人は、すんなりと帰国してくれればいい。しかし、そう単純にはいかない。治安の悪い、基盤整備されていない母国に戻るよりも、日本の方が居心地がいいからと居座る連中がでてくるでしょう。そして、益々景気が悪化してごらんなさいよ、彼らは収入の道を断たれ、どこかに活路を見出さなければならなくなる。さて、どうするんでしょうかねぇ。
 日本人の犯罪者だけでも手に余っているというのに、その上に外国人が加わったら夜もおちおち寝ていられまへんで。

 ここで重要なのがコミュニティなのだ。例えばワシャの済んでいる地域には「組」という集団があって、地域の清掃や情報伝達などに協力している。この「組」のメンバーはそれこそ40年来の付き合いで、どこの爺様が通風で、どこの娘に彼氏ができたというところまで知っている仲である。都会の人から見ると随分煩わしい組織のように見えるが、この集団が犯罪や災害に対してけっこう強い。
 そろそろコミュニティの重要性が見直されていい時期に差し掛かっているのではないだろうか。
 犯罪に巻き込まれない鉄則は「性悪説」である。知らない人、危険人物とマーキングされた人には、絶対に油断しないことだ。自分の命は自分で守りましょうね。