星飛雄馬のライバルである左門豊作が9回にようやく登録され、その悔しさに「怨念!」と叫びながら打った一球はゲッツーになってしまった。
違う!
実は昨日のことだった。朝、出勤すると始業前だというのにデスクの電話が鳴った。
「はい、ワルシャワです」
「あ、ワシャくん?ちょっとこっちに来てくれる」
声は副社長だった。
すぐに秘書室に行く。
「副社長に呼ばれた。入るよ」
と、受付の女子社員に声をかける。受付の女の子、目を吊り上げて、「聞いてません」って言うじゃな〜い。
「じゃあ聞いてよ」
「始業前ですので少々お待ちください」
「うるへー!」
時間の無駄なので、こまっしゃくれた女を無視して副社長室のドアをノックする。中から「どうぞ」と声がする。ドアを開けると副社長が本を机に並べて待っていた。
「これ面白かったよ」
実は副社長、以前にワシャの上司だったことがあって、その時に読書の話で意気投合した。社内では読書家で通っている人物で、ジャンルを問わずいろいろと読んでいる。
今回の本は、夢枕獏『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』(徳間書店)全4巻だった。夢枕さんは好きな作家である。現に『陰陽師』シリーズは15冊(※)ほど持っている。しかし、この『空海』シリーズが刊行された頃、ワシャは他のジャンルにのめりこんでおり、読みたくとも読めなかったのじゃ。
「読んでみる?」
と言われたので、拝借することにした。それが昨日のことである。
今朝、第1巻を開いたのがいけなかった。現在、午後6時を過ぎてしまったが第4巻目の中ほどを読んでいる。さすがに「日記を書かなくちゃ」と思ってパソコンに向っているが、実は気もそぞろだ。早く続きを読みたい。
要するに更新が遅れた言い訳でした。二日酔いではありませんぞ。
※シリーズ巻数より多いのはダブって持っているため。