孫は阿呆

《あヽをとうとよ 君を泣く……》で始まる詩「君死にたまふこと勿れ」の作者である歌人与謝野晶子は子沢山だった。夫の鉄幹は稼ぎが悪く、与謝野家の家計は火の車で、晶子は歌集の原稿料を前借するなどして苦労していたようだ。
 それがその孫になると、状況は様変わりをする。苦労した祖父母のことなどすっかり忘れてしまうらしい。
 晶子の孫、衆議院議員与謝野馨自民党税制調査会小委員長の内定したことをうけて消費税の増税をぶち上げた。「無駄をなくして100円助かったとしても、足りないのは1万円という話だ」だから金持ちからも貧乏人からも平等に税を徴収することのできる消費税を上げようというのだ。
 祖父母に比べると品のない顔をしている代議士は「たかが100円の節約などしても意味がない」と言う。「1万円を国民から巻き上げれば100円ばかり微々たるもんじゃないか。そんなはした金はドブに捨ててしまえ」と喚く。
 国土交通省のボケどもは「道路特定財源は1円も余らんもんね〜」とうそぶくし、防衛省の元事務次官は、まさに税金を食いモノにしていた。自民党自民党政党交付金を身内の会社にじゃぶじゃぶ流しておきながら、具体的な業務内容は不透明なままやり過ごそうとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071118-00000012-mai-pol
 こんな浪費を放っておいて増税もクソもないだろう。

 今朝の朝日新聞1面に「飛びこみ出産急増」と大見出しがおどっている。収入が少ない貧困層が金のかかる検診を敬遠しているのだそうだ。(ううむ、国内のニュースで「貧困層」などという字面を見るのは極めて珍しい)貧困故の未受診妊婦周産期死亡率は、通常の15倍である。「君死にたまふことなかれ」戦争ではなく、政治の貧困のせいで小さな命が失われていく。
 これでも「消費税アップが優先」とほざくのか、与謝野。

 さて、今日も仕事が入っている。そろそろ出勤の時間だ。それでは行ってきま〜す。やれやれ。