神戸鯉川筋

 確かに司馬さんの言うとおり、繁華な神戸というのは実に小さい。ワシャが神戸に持っていったのがポケット版の小さな地図で、ブロックごとの詳細図しか載っていなかったので全体をイメージできなかった。
 家で兵庫県分県地図を広げてみれば、なるほど、大阪、京都、名古屋と比較してもその薄さは際立っている。丁度、六甲山地と大阪湾に押し潰されたような格好だ。宿舎が山手にあり、研修センターが海岸通にあったから、ワシャは毎日、神戸市街を縦断していたことになる。ワシャの中のスケールでは名古屋駅前と栄の間を往復しているような感覚だった。名古屋駅の西にも市街地が延々と続いているし、栄の東にも東部丘陵に続く大きな市街地が存在している。だから神戸にもそのスケールを当てはめていた。しかし、山手の北は六甲の山塊で阻まれ、海岸通の南は海が広がっている。神戸市街はこの断崖のような土地にこびりつくようにして発展してきたのである。
 だから風光明媚な観光都市神戸が成立したともいえる。

 鯉川筋お好み焼きの美味しい店を見つけた。元町駅から北に30mほど上がった通り沿いにある小汚い店だが、ここのお好み焼きが絶品だ。詳しく書こうと思ったが、嗚呼、残念、出勤時間になってもうた。続きはまた明日のココロだ〜。