花火と七夕

 週末に西三河で大きなお祭りが2つあった。岡崎の花火と「日本三大七夕」と銘打つ安城の七夕である。
 岡崎の花火は相変わらず見応えがあった。県内各所でいろいろな花火大会が催されるが、ここの花火が群を抜いて見応えがあると思う。何せ2万発に点火するいうから凄い。途中、雷雨に襲われて中断となったが、結局、天候の回復を待って全発を打ち上げた。三河花火の粋を集めた揚げ花火や仕掛花火は勇壮且つ豪華でしたぞ。
 かたや安城の七夕は惨憺たる有様だ。今年に限ったことではないが、七夕なのか何なのか祭のコンセプトが判らないごった煮祭に成り下がっている。まず七夕の基本である笹飾りが貧相だ。すでにシャッター通と化している商店街に祭りを爆発させるエネルギーはない。ワシャが子どもの頃の安城七夕は、風に無数の笹飾りがサラサラと音を立て、それは静かで風情のある祭だった。
 ところが昨今はどうだ。大きな旗を振って奇声を上げ、騒がしいばかりの総踊りばかりが蔓延っている。それに阿波でもないのに阿波踊りがあちこちに出没している。阿波踊り三河で浜松の連が踊るって、祭っていうのは騒がしければいいというふうに変わってきてしまったようだ。だったら豊田のおいでん祭のように無国籍にすればいいと思うのだが、あくまでも七夕にこだわっている。最近は一宮で使い終わった笹飾りを使いまわしているというから、もう末期的だ。そろそろ祭の形態を根本的に見直す時期にきていると思うよ。