真夏の読書会

 昨日、ワシャの家で読書会を開催した。課題図書は、福岡伸一生物と無生物のあいだ』(講談社新書)である。メンバーは総勢8人、いずれも劣らぬ読書家の皆さんなので、エキサイティングな読書会になった。
 唯一、ワシャがアホなので、的外れなことを口走ったり、ギャグをかまして話題を逸らしたりしていたが、メンバーの皆さん、暖かく見守ってくれてありがとう。

 さて、課題図書のことである。実は『生物と無生物のあいだ』を選んだのはワシャだった。今回の読書会の仕掛人であるユッキィさん
http://d.hatena.ne.jp/bluesnake/
と打ち合わせをしていて、たまたま、コラムニストの勝谷誠彦さんがこの本をメルマガで推薦していたことを思い出したので提案した。
 しかし、自分で推薦しておきながら何ですが、高校時代、生物で追試を受けていたワシャにとっては、少々手強い種類の本だった。デオキシリボ核酸、二重ラセン構造、ミトコンドリア……ううう、学生時代の悪夢がよみがえってくるわい。
 でもね、ところどころに挿し込まれるボストンやニューヨークの風景描写がサイエンス本の堅さを緩和して、お蔭で生物音痴のワシャでもなんとか読了できたのじゃ。
 ワシャの家での読書会は2時間程度で切り上げて、駅前の居酒屋に移動して、そこでは、2007年の上半期で一番面白かった本をそれぞれ1冊紹介しあった。
 ワシャは、原信田実『謎解き広重「江戸百」』(集英社新書)を推薦した。本書のカバーのそでにこうある。
《ご存知江戸浮世絵風景画のシリーズ。だが、実はこれは、単なる名所の紹介ではなく、ある意図を巧妙に隠し入れたジャーナリスティックな連作だったのだ。》
 興味のある方はぜひご一読を。