高校野球がつまらない

 高校野球の愛知大会でベスト8が出揃った。桜丘、中京大中京、享栄、東邦、愛知、愛工大名電、中部大第一、愛知啓成である。オール私立になった。最後までがんばっていた県立高校の豊田西、大府、津島北、東海商業、成章もすべて5回戦で敗退した。
 言いたかないけどさ、公立と私立では選手層の厚みが違いすぎるよね。入学試験を受けて入ってくる公立とは違い、金に飽かせて野球バカを掻き集める私立とでは、野球部の作り方が根本的に違っているのだから、どうしようもない。違うものを同じ土俵で競わせようというのだからどだい無理がある。

 確かに、学問、運動、芸術などの分野で優れた才能を持つ若者を、経済的に支援してさらに育てるという考え方は間違ってはいない。でもね、公立、私立のバランスは悪化するばかりだと思う。

 ワシャの家の近所に豊田西に通う少年がいた。その少年は野球が大好きだったが、頭もよかった。甲子園にも行きたかったが、勉強もしたいと思っていた。折衷案として進学校であり野球の強豪校でもある豊田西を選んだ。
 もちろん豊田西では甲子園には行けない。朝から晩まで野球のことばかりを考えていればいい私立とテストも受験勉強もきっちりとやらなければいけない進学校では、基本的な練習量が違っている。これでは絶対に愛知の公立高校は甲子園に立てない。

 文武両道というのは死語になった。

 今日、ワシャん家(ち)で読書会を開催する。課題図書は、福岡伸一生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)で、実はついさっき読了した(ヒヤヒヤ)。さて、掃除でも始めますかな……