名作

“Each in its own way was…unforgettable…It would be difficult to………Rome!”
「いずれの国々もそれぞれ・・・忘れ難く・・・どこと決めるのは難しく・・・・・・ローマです!」

 そこそこの映画ファンならこの科白が『ローマの休日』のラストシーンであることはお見通しですな。夕べ、テレビで放映されたので、随分と見苦しくカットしてあったが、ついつい観てしまい、やっぱりこの科白のところで「びえええええん!」と泣いてしまった。1953年につくられたこの作品は50年を経てもまったく色褪せていない。不朽の名作と言っていいだろう。
 シナリオがいい。ワイラーの演出も光っている。舞台も最高だ。そしてなによりオードリー・ヘプバーンが・・・だめだ、褒め言葉が見つからない。
 ワシャはこの作品を中学1年の時に映画館で観た。この作品に出会った御蔭で映画というモノが好きになり、その後、それこそ数えきれないくらい映画を観たわけだが、『ローマの休日』に優る作品には未だにお目にかかれない。
 今、手元に平成3年に出版した「100万人が選んだ外国映画ベスト100(スクリーン特編版)」があるが、この中でもちろん『ローマの休日』はダントツの1位だ。オードリーの微笑みは全世界の人々を魅了したのである。

 アホな中学生だったワシャは、その時に心に決めたことが二つあった。
 一つは、将来、娘が生まれたら絶対に「舞(おどり)」という名前をつけようということと、もう一つは、いつかこんな素晴らしい作品を作ってみたいということだ。
 35年が過ぎて、どちらも見果てぬ夢に終わった。

 あ・・・次は『ラ・マンチャの男』を観るべい。